保険会社に勤務する傍ら、各地で保険数理の講師を長年にわたり務めてきたアクチュアリーによる講義レジュメの集大成。生保数理のテキストといえば、アクチュアリー試験の指定教科書にもなっている『生命保険数学』(二見隆著)が定番だが、二見本があくまで保険数理の解説に特化しているのに対し、本書は、生命保険契約の定義・分類や計算基数の歴史といった歴史的・実務的解説が充実している。生保数理のテキストとしても、二見本では序盤に位置している「多重脱退」を後に回して「連生保険」「就業不能」と一緒に学ばせるなどの配慮が為されているほか、キャッシュフローの図示や表・数値例を駆使するなど、指定教科書のとっつき難さを絶妙に補っている。生保の実務に疎いアクチュアリー受験生にとっては、今後は格好の入門書となること必至。惜しむらくは、試験対策書としては演習問題が少なすぎることか。著者が講座等で配布・実施している小テストぐらいは是非掲載して欲しかった。