家を買うときに、壁紙の色柄よりも、基礎や柱の方が重要だと思える人にお勧め。生命保険の基本原理、日本の生保業界の構造について、より本質的なものを求めて中心に向かって探って行く。その上で、今度は、ぱっと飛び立って鳥の目線で、海外と日本の生命保険業界の比較をする。
そうして浮かび上がってくる、日本の生命保険業界の本質は、「一社専属で高コストの、セールスパーソン(レディ)網維持の自己目的化」である。この体質が、高くて、複雑な商品を強引に売り込むことになり、不払いを引き起こし、破綻生保の温床となり、ひいては海外で全く通用しないガラパゴス型の業界を作ってしまった。今後の日本の生保業界は、「安くてシンプルな商品を、比較情報とともに、安いチャネルで販売する」べきではないだろうか。いずれにせよ、構造や基礎をよく知っていれば、高い買い物をしないし、後にリフォームの時だって便利だ。
知的営為としてのこの著書は、中心に向かう本質論と、遠くにひいてみた大局観とのスムースで頻繁な往復が実に心地よい。とっても知的な還暦ベンチャー社長です。