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生命の音楽―ゲノムを超えて システムズバイオロジーへの招待
 
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生命の音楽―ゲノムを超えて システムズバイオロジーへの招待 [単行本]

デニス ノーブル , 倉智 嘉久
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,940 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

遺伝子は生命のプログラム?遺伝子は利己的?ゲノムから進化まで、これまでの定説をくつがえし、「生命とは何か」への新しい理解をもたらしつつある統合的生命科学への誘い。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ノーブル,デニス
英国オックスフォード大学名誉教授。心筋電気生理の世界的権威。大学院生時代の心筋細胞活動電位モデルの研究で、一躍、心筋電気生理学の世界的な中心研究者の一人となる。心臓ペースメーカーメカニズムの研究を中心課題として、電気生理学とモデルを駆使した研究を続け多大の貢献を成し遂げた。現在はフィジオーム・システムズバイオロジーの世界的なオピニオン・リーダーである。1936年ロンドンに生まれる。1958年ロンドン大学(UCL)を優等で卒業。1961年Ph.D.取得。1961年ロンドン大学で生理学教室助手、1963年オックスフォード大学講師、1984年同心臓血管生理学バードン・サンダーソン講座教授、2004年からは、オックスフォード大学ベイリオル・カレッジ名誉教授。オックスフォード大学e‐サイエンス・センター共同センター長。1979年には英国王立協会の会員に選出されるなど、数々の栄誉に輝く。英国生理学会、米国生理学会、日本生理学会の名誉会員

倉智 嘉久
大阪大学大学院医学系研究科教授、臨床医工学融合研究教育センター長。1953年神戸に生まれる。1978年東京大学医学部医学科卒業、1980年より生理学研究所助手。故入沢宏教授のもとで、心筋電気生理学の研究を開始。その年の晩秋にはじめてデニス・ノーブル教授と出会う。1982年~83年西ドイツのマックスプランク生物物理化学研究所(バート・サックマン教授)。1986年東京大学医学部第2内科助手。自律神経による心臓徐脈の分子機構を解明。1990年アメリカ、メイヨー医科大学アシスタントプロフェッサー、1992年同アソシエートプロフェッサー。1993年大阪大学医学部第2薬理学教授。2004年大阪大学臨床医工学融合研究教育センター長(兼任)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 236ページ
  • 出版社: 新曜社 (2009/6/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 478851172X
  • ISBN-13: 978-4788511729
  • 発売日: 2009/6/30
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 3.0 示唆に富んでいるが、もう一段掘り下げてほしい, 2010/1/21
レビュー対象商品: 生命の音楽―ゲノムを超えて システムズバイオロジーへの招待 (単行本)
生命を音楽にたとえながら
遺伝子に依存した還元主義的なアプローチの限界と
全体を見渡したうえでのシステムバイオロジーの
意義を説いている一冊です。

この本だけでなく、最近、還元主義だけでは問題が見えて
こないという、論調が増えているような気がします。

確かに、記載されているように、従来から行われている
還元主義的なアプローチだけではなかなか成果が出にくい
ということは事実かもしれません。
様々な学会の発表や論文を見ても、疑問を感じることもあります。

しかし、還元主義によって得られたものは大きいと思います。
また、還元主義一つとっても、
近年、分析機器の進化による分析精度・速度の革新
あるいはバイオインフォマティクスの発展により、
従来の還元主義とは異なるアプローチも多々出てきています。

この本では、還元主義者に対する批判的な記述が目立ってしまい
統合主義がこれからの生命科学を大きく変えるというところで
思考停止してしまったような印象を受けました。

統合主義で、問題提起はできるかもしれませんが。
統合主義だけで、問題解決をすることは困難です。

演繹的な考えと、帰納的な考えを組み合わせながら
問題解決をすることは既に生物の世界でも、化学の世界でも、
あるいは経営学の世界でも実践されています。

還元主義と統合主義のメリットを相互に理解したうえで、
より高度な問題解決をするためのアプローチという視点で
もう一歩突っ込んだ言及があるとよかったです。
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5つ星のうち 5.0 生命の音楽に、指揮者はいらない, 2010/1/4
レビュー対象商品: 生命の音楽―ゲノムを超えて システムズバイオロジーへの招待 (単行本)
 訳者は著名な電気生理学者ですが、この本の翻訳は生物学の知識のみで行うのは困難であり、それに加えて文学および哲学的な素養かあって初めて可能であると思われました。このことはまことに快挙である、とまずは申し上げたい。さて、本書の著者デニス・ノーブルさんは、近年のバイオロジーに流れている“遺伝子還元主義”に対する反証として、“ゲノムは生命の設計図ではないだろう”というある意味では挑発的な提言を、冒頭から様々な比喩を用いて行っていきます。上記の考え方は非常に刺激的で、かつてフィリップ・K・ディックがSF小説“ヴァリス(Vast Active Living Intelligence System)で展開していた、ゲノム(DNA2重螺旋)は生命情報のメモリーコイルであり、宇宙(あるいは神)からのシグナルによりメモリー(おそらく、タンパク質やRNAのコード)が開放される、という考え方に酷似していると思われました。フィリップ・K・ディックには明らかにゲノム=生命の設計図という概念はなく、まさに本書で展開されている、ゲノム=不完全な生命のCDという程度のものだということを想定していたともいえます。ただ、ディックは残念ながら、ゲノムの上位に”何か“があるという線形の概念を崩してはいません。これに対して、ノーブルさんは、生物の機能は、ボトムアップでもトップダウンでもなく、ミドルアウトである、すなわちマスターなるものが遺伝子から個体に至るどこかの段階にいるわけではなく、すべての生命現象はそれらの間の相互作用の結果として表現される、という非線形の概念を提唱しています。ポスト・ゲノムシークエンス以後の様々な展開(例えば本書でも言及されている、遺伝子発現のエピジェネティック制御の発見)を考えると、ノーブルさんの提言は今後のバイオロジーを考える上で非常に興味深いものと思われました。
 以上のように、本書にはこれからのバイオロジーを考える上で魅力的な話題が満載ですが、1つだけ意見させてもらうと、ゲノム研究者はバイオロジーへの焦点の当て方がゲノム中心だったのは事実かと思いますが、それは決して“遺伝子還元主義”ということだけではなく、ゲノムは新たなバイオロジーを考える出発材料であるという考え方の人も結構いたのではないかということです。実際には、ゲノムが読まれても生命現象がクリアーになるというよりは、むしろわからないことが増えましたが、このことはゲノムシークエンスが完成する以前からよく議論されていたように思います。
 最後になりますが、一読した感じでは、ノーブルさんが展開しているシステムバイオロジーの議論はかなりプロ向きのものと推察され、この議論についていくためにはある程度の気合が必要かと思いました。しかしながら、訳者による後書きは非常に本書のエッセンスをうまくまとめており、本書の指南役を充分に果たしていると思われました。ですので、議論されていることに疲れてきた場合には、まずこの“後書き”から読まれるのがお勧めです。
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5つ星のうち 5.0 生理学者の視点から俯瞰するシステム生物学, 2009/8/10
By 
Y. Naito (神奈川県) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 生命の音楽―ゲノムを超えて システムズバイオロジーへの招待 (単行本)
著者は心臓生理学の世界的権威。生理学という生命機能をターゲットにした学問領域から、統合生物学であるシステム生物学を位置づけています。今後の統合生物学がめざすべき方向性に関して、類書には見られない示唆があふれています。分子レベルへの生命科学に対してしばしば為される「要素還元主義の限界」という批判についても、要素還元主義にどういった限界がなぜ存在するのかを、著者自身の言葉で慎重に説明を試みており、これを受け容れるかどうかは読み手の判断ですが、一読に値します。書名の通り、全編を通じて、生命現象ならびにその解明へのアプローチを音楽の諸要素へと例えており、表層的でない巧みで深い比喩になっています(その一方で強力な比喩の持つ危険性についても言及しています)。訳出も優れており、読みやすく、内容も正確です。生理学の領域で半世紀にわたってトップを走りつづける研究者の視座は、異なるディシプリンで生命現象に取り組む人たちにこそ価値があるように感じました。
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