この本では、サーカヂィアンリズム、体色の縞模様形成、発生での形態形成、森林の空間動態、樹木の一斉開花、生活史の繁殖成長の最適スケジュール、有性生殖のゲーム、ゲノム刷り込みや血縁淘汰、そして発ガンの確率モデルと多様な対称が取り上げられている。興味深いのは、それぞれの章が、別の学モデリングの手法を解説していることである。微分方程式系、反応拡散方程式、カオス結合系、動的最適化、ゲーム、量的進化学、確率過程などとあげていくと、生命科学や生物学を理解するために必要十分な数学のレンジが示されているといってよい。本書だけでそれらを学ぶことはできないと思うが、それぞれの数学的なモデリングがどのような状況で力を発揮するのかが懇切丁寧に解説され、数学の直感的理解、そして生物学や生命科学の基本を数学的概念でつかめることが優しい言葉で解説されている。数理モデルやシミュレーションをもちいて生命に迫ることの魅力をみせるための本なのだ。この本で新しい分野の魅力を感じた読者は、さらにそれぞれの数学の勉強をするか、それとも専門家に聞いてみるかをするのがよい。全ての章が著者とその共同研究者のオリジナルな研究を紹介することになることである。これは、どう考えても普通ではでkることではない。幅広い著者の研究が、これだけ広い分野をカバーしていることには驚かされる。