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生を肯定する倫理へ―障害学の視点から
 
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生を肯定する倫理へ―障害学の視点から [単行本]

野崎 泰伸
5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ロールズやシンガーら現代の倫理学は私たちの生を肯定しているのか?そこに生きるに値する者とそうでない者を分かつ隠された境界線はないのか?障害者の視点から従来の倫理学説を再検討し、レヴィナスやデリダの問題提起を引き受けながら生を無条件に肯定する倫理を構想する、若き倫理学者による挑戦の書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

野崎 泰伸
1973年尼崎市生まれ、倫理学専攻、立命館大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 216ページ
  • 出版社: 白澤社 (2011/06)
  • ISBN-10: 4768479391
  • ISBN-13: 978-4768479391
  • 発売日: 2011/06
  • 商品の寸法: 18.8 x 13 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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先行レビューアーは本書を誤読しているのではないか。著者の言いたいことは、自分の存在することにやましさを感じる人すらそのままで生は肯定されるはずということだろう。もちろん著者はまだスローガンを叫んでいる段階だから今後の展開次第で化けるか化けないか分かるんではないか。この本に乗るか乗らないかは読者側の賭けのようにも思う。団塊おじいさんとしては賭けてみたいけどね。レヴィナスとかデリダとかはご愛敬。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By James
どこまで生を無条件に肯定できるか、つきつめると出生前診断の結果、障害と分かっても生むべきかそれとも中絶する権利が母親にあるのか、非常に判断に悩む問題であるし、倫理学の深部まで考察するのはなかなか難しい。
当事者としてはあまり倫理学には疎いのだが、障害学を学ぶ立場としては分配上の正義が倫理学的位置から決められることはちゃんと抑えておきたい。功利主義的立場を肯定する以上、障害者の福祉には常にスティグマがつきまとう。本書は、障害者が自らの生をちゃんと肯定して生きるために主張するための知恵、功利主義立場に寄り添う経済学と対峙する視点を養う。
アマルティア・センの思想は、社会的公正さのなかに障害者も加えた視点を提示するが、筆者はまだまだ精神障害者や発達障害者には不十分だと主張する。評者は、センのケイパビリティ・アプローチは精神障害者や発達障害者に拡張しうると思っているのだが、他の読者はどうだろうか。
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30 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 本書のあとがきに、著者が指導教員に自分は何の研究をしていることになるのかを問い、指導教員から「広い意味での哲学だ」と言われたというエピソードを披露している。だが、私に言わせれば、著者は「哲学」からは程遠い。
 たしかに本書では、ロールズやセン、デリダやレヴィナス、シンガーなど、哲学者のテクストが言及される。だが、哲学者のテクストを引用すれば、それが直ちに哲学という訳ではないだろう。著者は、「生の無条件の肯定」という自分の立場を主張するのに都合のいい文章を引用するが、自分が何故、「生の無条件の肯定」に立つのかをまともに論じてはいない。ただそれに「賭ける」というのみである。
 自分のよって立つ立場をとことん問い詰めるのがしかし、「哲学」というものではないか。本当に「生」は「無条件に肯定」されるべきものなのだろうか。自分の存在することにやましさを感じない人はいないのだろうか。
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