ネットで注文してみて、いざ手に取って中味を開いた時のガッカリ感はなんともいえません。文字は大きいしどうでもいい写真はいっぱいだし…。文字を標準にして、無駄な写真を掲載しなければ、この本はもっと薄くする事が出来、安価にも出来た筈です。この内容でこの定価はボリすぎでしょう。
とはいえ、面白いか面白くないかを言えば、面白かったと言えます。勿体ぶった学術的な論や解説、持論の挿入はほぼ全くなく、ほとんどいきなり生まれ変わりエピソードに入るので、気楽に読めました。
その辺りは評価出来るのですが、ただ、語られるエピソードの信憑性がほとんどゼロなのが頂けません。著者は前世体験者が語る内容をまんま受け取り、全く疑問を差し挟まないし、真実だったかどうかの調査すらした形跡がありません。著者はこの村の前世体験者の話を聞くうち、ここ数十年の欧米の前世研究のいくつかのパターン(人は皆あの世では生前の自己批判をしたり指導霊に会ったり来世の抱負などを決めてから生まれる等々)に懐疑を持ち始めるのですが、はっきり言って全く説得力がありません。欧米の前世研究本は何冊も読みましたが、それらの著者は本格的な退行催眠や綿密な追跡調査などもしており、ほぼ確実に本当の前世なのだろうと思えるような体験談にすら安易な判断は下しません。それを思えば、この「生まれ変わりの村」は、大人が寝物語に語った作り話を子供が鵜呑みにして聞いているような薄っぺらさがあります。
中国の奥地での取材だし、どうせ誰にも真相はわかるまいと思った著者によるまるっきりのでっちあげでは…
と、正直思ってしまいました。