- 【 講談社ストアはこちら 】 -累計750万部を突破した大人気コミック『宇宙兄弟』や、『のだめカンタービレ』や『ホタルノヒカリ』といった名作を次々と生み出した雑誌『Kiss』の20周年特集など今注目のタイトルや特集は講談社ストアへ。
恋人に別れを告げられた痛手から、自棄になっていた主人公の「わたし」。友だちの部屋を借り、期間限定の独り暮らしを始めたが、いつまでも失恋の記憶は拭えないままだった。そんな主人公に新たな風を送ってくれたのは、高校時代の同級生キクちゃんと、キクちゃんの家族だった。ガテン系の父、中学生の弟、そして主人公の悲しみを知ったうえでそれを受け止めてくれる兄の雪生。本当の家族のように親しくしてくれる一家に見守られ、終わった恋を整理しながら、次第に主人公は癒されていく。
堕ちていくだけだとわかっていても深みにはまってしまう恋を「森」にたとえ、著者はその鬱蒼とした「森」と、陽気な友人一家の様子を対比させて描く。また、無骨な実父や、友人に付きまとっている元恋人の青年、アルバイト先の人々などの存在も生き生きと描写されており、重くなりがちなテーマを扱った本書に、ユーモラスな味を添えている。些細なエピソードを積み重ねることによって、10代の女性の日常と、ふとした瞬間の感情の揺れをうまく描き出した作品となっている。(砂塚洋美) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
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堕胎したことなんて、どうでもよくなるほどの、恋。
誰かを必死に愛そうとした記憶が20歳の主人公を変えていく。
私も、変われる――。そう思ってページを閉じた。
淡々とした日常を描く小説は退屈だったり飽きてしまったりすることが多いけど、この小説はそんなことがまったくなかった。
それはやっぱり書く力があるからなのかなぁ。
恋愛にトラウマを持った女の子の話だけど、「つらい」「苦しい」といった感情を、押し付けないから嫌味がなかった。
ただ残念だったのは、書くべき細部が、書かれていないということ。
だから、どうしても最後に疑問が残ってしまった。
そこがすごく惜しいと思ったけど、それをのぞけばすごくよかったです。
痛い、っていうのがすごくよく伝わってきた。
この人の目線、鋭い。
鋭い観察力の持ち主かもしれない。
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