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生き延びるための思想―ジェンダー平等の罠
 
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生き延びるための思想―ジェンダー平等の罠 [単行本]

上野 千鶴子
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「男女共同参画」でフェミニズムの課題は解決するのか。そもそもフェミニズムとは何か。「男なみ」をめざすことで袋小路に入り込んでしまった(リベラル)フェミニズムの思想的な落し穴を指摘し、国家暴力と対抗暴力とを問わず、社会のなかの暴力的な構成=男仕立ての「死ぬための思想」を根源的に批判。国家、暴力、ジェンダーという問題系をめぐる近年の議論を再構成し、「弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」としてのフェミニズムの立場から、人間らしく生きるために今なにが問われているのかを明晰に論じる。幅広い活動を展開する著者の問題関心を結節するとともに、その思想的な中核を浮彫りにする重要な一冊。

内容(「MARC」データベースより)

「男性並み」をめざすことで袋小路に陥ってしまった(リベラル)フェミニズムの思想的な陥穽を衝き、「弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」としてのフェミニズムの立場から、国家・暴力・市民権を問い直す。

登録情報

  • 単行本: 277ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2006/2/7)
  • ISBN-10: 4000221515
  • ISBN-13: 978-4000221511
  • 発売日: 2006/2/7
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 46,166位 (本のベストセラーを見る)
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49 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 如是我聞 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 フェミニズム、そして戦後思想そのものを問い返すのが本書だ。今話題のナショナリズム、国民国家の問題についてシャープに切り込んでいく。戦争だけでなく暴力そのもの、永田洋子のように革命そのものについてもジェンダーという視点との比較を通して分析していく。巷のナショナリズム本よりはるかに質が高く、是非ご一読をすすめたい。

 ただ途中の女性史研究者鈴木氏への批判はいただけない。鈴木氏が女性の戦争参加説を多いかのように書いているとして、実際はそれへの批判の方が多いと上野氏は述べる。その後鈴木氏の態度への批判へと論考が長く進められていくのだが、その量の大小に関して論拠がないのだ。鈴木氏に対して論拠がないといいながら、そも論拠がないことから始められるというのはどうにも奇妙だ。その後の批判に読者は目を奪われがちであろうが、是非鈴木氏の論考と読み比べて真偽を判断していただきたい。
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64 人中、48人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ケアや介護といった本もいいけれど、やはりこういう本のほうが、”上野千鶴子らしい”気がする。

内容は今まで、(国民国家の)「暴力」をめぐって書かれた論考をまとめたもの。朝日新聞の夕刊に書いた「あげた手をおろす(原題「非力の思想−戦争の犯罪化のために」)から『思想』や『現代思想』に書かれたもの、従軍慰安婦論争をめぐっての上野からの反論(『季刊 戦争責任研究』)、『at』で行われたインタビューまで、多岐にわたっているが、テーマは一貫している。

弱者の最後の抵抗としての暴力やテロをどう考えるかという問いに対し、上野は”No”を突きつける。フェミニズムは、やられたらやり返せという既存の枠組みのなかで上昇を図る思想ではなく、暴力の存立構造そのものを問い直す思想であるからと。

理論的にはやや単純ではあるが、だからこそ上野千鶴子の本はわかりやすく、問題提起的なのだと思う。皆がどうこの本を読んだかを知りたくなる本である。
このレビューは参考になりましたか?
81 人中、60人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 フェミニズムの考え方を私なりに整理すると、

ひとつは、

  「女も男のように強くなる。肉体労働もすれば、軍隊に入って戦場にもいく」

もうひとつは、

  「女が男のように強くなる必要はない。弱いままで尊重されるべき」

と大きく二つに分けられます。

 上野千鶴子氏は、後者の立場を取る論客です。

 本書は、著者の考える「弱者が弱者のままで、尊重されることを求める思想」についての論考をまとめたものです。

 著者が社会の欺瞞に向ける目は厳しく、たとえば、「人権」という誰もが否定しにくいことがらでも、一筋縄では受け入れません。

 著者が歴史的に考察したところでは、フランス革命で「人権」という考え方が発明されたとき、人権を持つ主体は「市民」でした。

 「市民」というのは、労働者も農民も排除する概念で、女性も子どもも含まれていませんでした。ドイツの文化を認めないフランスにとって、当初の「市民」にはドイツ人も含まれません。

 その後、少しずつ「人」の範囲は拡大してきましたが、こういう歴史を抱えた「人権」を、著者は手放しで礼賛することはできません。

 シンポジウムで人権を議論したことを振り返り、著者はフランス人に対して次のように言うべきだったと省察しました。

  「フランスの・男性の・市民としての権利は、少しも普遍的ではない。

   わたしたちは市民権を求めるが、それはあなたがたが歴史的に独占して

   きたものと、同じではない」

 著者のフェミニズムは「やられたらやりかえせ」という道を採りません。

 戦争や暴力に曝されたとき、反撃する力の残っている者は、テロリストとなって自分の身を犠牲にするというヒロイズムに走るかもしれません。しかし、そのテロリズムによる再反撃を受けて更なる犠牲になるのは、泣く事と祈ることしかできない無力な人たち――老人、女、子ども――なのですから。
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戦争の犯罪化って・・・

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やはり、上野さんの論文は論文に終っていない。ちゃんとした言論になっている。
やはり第一部の4つの論文がいいです。これらを読むだけで、現在の世界と斬り結ぶ問題(軍隊と女性兵士の問題、グローバリゼイションが進行する世界のあるべき方向=ポスト国... 続きを読む
投稿日: 2006/9/19 投稿者: 日本アイン・ランド研究会
「女性」の論理である
初めて上野千鶴子氏の大部の論考集を読んだ。

どうも小生のような男性には氏の論理の進め方にはついていけない。... 続きを読む
投稿日: 2006/8/14 投稿者: それから
フェミニズムの究極のパラドックスに挑む
上野千鶴子の最新論集。第3章「対抗暴力とジェンダー」、第1章「市民権とジェンダー」、第5章「記憶の語り直し方」が力作。上野は、フェミニズムの究極のパラドックスを、... 続きを読む
投稿日: 2006/2/24 投稿者: お気に召すまま
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