インタビュアもインタビュイも、逃げず臆せず、正直でしかも露悪に走らず、観念的になることを避けながらも話が複雑になることを厭わない。いや全く大したものです。大体、こういうものすごいタイトルの本にまとめられそうだと薄々わかっていて対談を引き受けたのだとしたら(そうじゃないと思うけど)、宮本武蔵の挑戦を受ける道場主のようなもので、話すことは文字通り真剣勝負ですね。
宮台さんの話はちょっと難しかったけれど、他の方のおっしゃることは一読してすんなりと胸に沁みました。
こういう本を読むと、よい編集者の力は大きいなあ、と思います。対談の録音テープをただ起こしただけでは、よい本にはならなかったでしょう。論点を整理し、枝葉を刈り込み、流麗な日本語に仕上げる努力を、ページの背後に感じます。編集者名はクレジットされていないようですが、活字と本に対する愛情をお持ちの方なのでしょう。そういえばこの出版社の本には最近ありがちなワープロの変換間違いなどを見かけることが少ないようです。