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生きるって人とつながることだ!
 
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生きるって人とつながることだ! [単行本]

福島 智
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「私はこれまで<健常>→<全盲>→<全盲ろう>という三つの状態を経験した。これは、私が周囲の<世界>から徐々に隔絶されていった過程だと言える。だが、その一方で、より確かな結び付き、より豊かなコミュニケーションを経験できたように思う」と語る著者・福島智の自伝的エッセイ集。

3歳で右目、9歳で左目が見えなくなり、小学校4年生のときは登校できず、翌年、盲学校小学部へ転入。全盲になったとはいえ、福島少年は、生来の活発さや好奇心、勉強への意欲は盛んで、このころから落語をよく聞き、SFが好きだったという。このエッセイ集の行間にあふれるユーモア感覚や想像力の豊かさは、少年期からの読書やSF好きが下地になっているのではないかと感じさせる。
目の病気で入退院をくり返し、母と通院することの多かった少年期。明石の潮騒を聞き、ワカメ採りが上手だった父や兄たちと暮らしていた著者は中学部を卒業し、1979年(昭和54)、東京の筑波大学付属盲学校高等部へ入学。新しい仲間を得、スポーツや音楽を楽しむ日々が続いていた。ビートルズを愛し、自分でもピアノを弾き、トランペットを奏でるほど音楽が好きだった若者に、過酷な試練が襲いかかる。
すでに14歳(中学生)のとき右耳の聴力を失い「片耳」状態になっていたが、18歳になったばかりの著者は左の耳の聴力まで奪われ、全盲ろうになったのである。
それは「底知れぬ孤独だった」と言い「盲ろう者となって最もつらかったのは、周りの状況がまったくつかめなくなったことと、他者とコミュニケーションが極端に困難になったことである。私はこの<世界>にありながら、実は別の<世界>で生きていた。私一人が空間のすべてを覆い尽くしてしまうような、暗くて狭い、静かな<世界>で生きていた」と語る。

これからどのようにして生きていけばいいのか。他者とどのようにつながっていけばいいのか……。あせりと絶望が入り交じった気持ちを抱え、あるとき母親と意思疎通を図ろうとしているときだった。母親が点字の組み合わせを利用して指先で息子の手に「さ と し わ か る か」という文字を打ったのである。まさに指点字が考案された瞬間であり「何かの光がスパークしたように感じた」のだった。この指点字こそが著者のその後の可能性を大きく開花させることになる。
盲学校高等部へ戻り、友人たちともこの指点字でコミュニケーションを図りながら、大学への進学を目指し、一浪して都立大学人文大学へ入学。研究者になること目指していた著者は、都立大の助手を経て1996年(平成8)金沢大学教育学部助教授に、さらに2001年4月、東京大学先端科学技術研究センターの助教授となり、バリアー分野の研究を担うこととなる。

内容(「BOOK」データベースより)

溢れるユーモアと途切れることのない好奇心で、いま東大教授に。運命を使命に変えた男の軌跡。

登録情報

  • 単行本: 240ページ
  • 出版社: 素朴社; 初版 (2010/2/20)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4903773132
  • ISBN-13: 978-4903773131
  • 発売日: 2010/2/20
  • 商品の寸法: 19.5 x 13.8 x 2.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By driven 殿堂入りレビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
全盲ろうの東大教授・福島氏のエッセイ集。視覚・聴覚を失った幼少期から長じて結婚・東大教授になるまでのさまざまなエピソード。「健常人から見ると驚異的なストーリー」と書くのは簡単、でも筆者の豊かな感性と「余裕」の筆致で紡がれた文章を読み進めるうちに、見えること・聞こえることの意味、というか自分に見えているもの・聞こえているものの意味合いをひたすら考えさせられた。

筆者は高名な政治家に会ったとしても大して緊張はしないが、「生きる支えになった」小松左京氏と会った時は心底緊張し、感動したと言う。小松氏も今まで小説を書いてきてこんなに嬉しかったことは無いと滂沱の涙。同じく小松氏の大ファンとしてこのシーンは泣けたけれど、福島氏は大好きなSF小説になぞらえて自分の境遇を「宇宙人」「バルタン星人」「E.T.」とおどけてみせるが、では視覚・聴覚が「備わる」我々地球人は福島氏より多くの情報を得、より豊かな人生を送っていると言えるのだろうか。

氏は自らを「特別な存在だ」と思い、「果たすべきある種の役割を与えられている」と考える。最後まで読むとこの本のタイトルの意味が読む者に染み入ってくる。人はみな孤独で誰かの手を求めながら暗黒の宇宙を旅している。超一級の語り部が編んだ人生・人への愛の書。
このレビューは参考になりましたか?
25 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By tarou
形式:単行本
「爆笑問題のニッポンの教養」を観てからその人柄、ユニークさ、また福島先生の深さに魅了され
この本を読むのを心待ちにしていました。
内容は今までの福島智さんの少年時代、中・高の頃、指点字で交信したSF的大学時代・大学院時代・
結婚、都立大から金沢大、そして東大の現在と盛りだくさんです。
目も耳も自由なのに自分の悩みはなんてちっぽけなんだ。。。と福島智先生に生きる勇気をもらった気がする。
クヨクヨはしてられない!福島智先生の言葉『俺の使命は、この苦しみがあって初めて成り立つものだ、と考えることにしよう』
それを見て、福島智さんが爆笑問題に語った絶望=苦悩−意味という公式が、鮮やかに浮かんできました。意味がない苦悩が絶望だというのです。
福島智さんの人生そのものをかけている公式とも言えるでしょう。

本書はどの年代でも楽しく読め、また心に残るものがある。ますます福島智さんのファンになる。
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hannpop トップ1000レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
思わず関西弁でツッコミたくなるほど、福島ワールド満載の本でした。
作家の小松左京さん、奥さん、お母さん、たくさんの仲間達との楽しい「触れ合い」に笑いました。

福島先生を知ったのは教育テレビの「福祉ネットワーク」です。
盲ろうの方なのにしっかりとわかりやすく日本の福祉について(ご自分の声で)話されている姿に、「この人すごいなー」と興味を持ちました。

アメリカの「国立ヘレン・ケラーセンター」や世界各国の取り組みを知り、先生の仰るとおり健常者も障害者も皆が住みやすい日本になったらいいなと私も思いました。

本には指点字のリストが載っています。
たまたまこの本を読んでいる最中に、電車の向かいの席でお母さんが娘さん(30代くらい)に指点字をしていて、
初めて見るそれと指の動きの速さに少しびっくりしました。

日本人で初の盲ろうの大学進学者で卒業者。
そしてもちろん日本初の東大の教授になられました。
同じ日本人として誇りに思える先輩です。

印象に残った言葉

「ひと聴き惚れ」
「結婚に対する甘い幻想はない。結婚それ自体はおそらく、人生の幸、不幸とはまったく独立した事象だと思われるからだ。大切なことは、結婚することを通して、互いの生き方にどれだけ深みと幅が生まれるか、ということなのだろう。」
「盲ろうにはSF的発想が役立つ」
「逃げることはできません。代わりになる人は今はいないのです。だから、自分の役割を果たし続けます。(「タイム」アジアのヒーロー特集)」

これからの日本を変えていくものすごい人なのに普通のおもろい「関西のおっちゃん」で、ますます好きになりました。

福祉に興味がある方だけではなく、中学生くらいから大人まで、全ての人に読んでほしい本です。

勇気と元気とやる気をもらいました。
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