「名誉の殺人」ってご存じですか?
女性が不貞をしたり、男性と話しをするだけで家族の恥とみなされ、
合法的に家族の手によって処刑されるというもの。
これは中東やインドの一部に今この時も生きている因習なのだそうです。
イアド(著者)の生まれた村だけでなく、世界中で今も年間6000人以上の少女が、
家族によって殺されているといいます。
生まれてきた女はみな奴隷同然の扱いを受け、
日常的に男性からの暴力が横行し、学校はおろか、一人で外を歩くことも許されない。
彼女はある日、義兄の手によってガソリンをかぶせられ、引火されました。
全身大やけどのところを奇跡的に助けられ、パリに亡命し、後に結婚。
彼女は仮面を取りません。なぜなら、彼女を殺さないと家族の名誉が守られないため、
元の家族がどこまでも追いかけてくるというのです!
身の危険を感じて生きていくというのは、どんなに辛いことでしょう。
それでも彼女は、この蛮行を世界に知らせるために、この本を書き、
メディアにもしばしば現れます。
弱者の悲痛な叫びが世に浸透していくまでには、ものすごい時間を要します。
イアドの勇気ある告発が、この蛮行を歴史の恥部にしていくまでには、まだ時間がかかることでしょう。
ひさびさ衝撃のノンフィクションでした。