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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
吉本を検索したいとき,
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レビュー対象商品: 生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語 (単行本)
唸る吉本隆明の言葉には、詩的、思想的に凝縮されたものと、生活実感に響くものとの二つの系列があるとしたら、この本は、後者の系列を丹念に集めて著者がコメントを加えたものだ。吉本ほど多くの著作があると、心に残る言葉を、ふとした折、どこに書いてあったっけと思い立ったはいいけれど、見つからないという困惑をしばし経験するので、著者の労力はありがたい。「結婚をして子供を生み、そして、子供に背かれ、老いてくたばって死ぬ、そういう生活者をもしも想定できるならば、そういう生活の仕方をして生涯を終える者が、いちばん価値がある存在なんだ」冒頭に引かれたこの言葉や、「九割の人がやることは一緒にやったほうがいいよ」という言葉は、とても助けられたし、今も支えになっている。彼の言葉に唸り、血肉化しようとした記憶を呼び覚ましてくれた。だから、若い世代の人はもちろんこと、吉本の読者が読んでも楽しいと思う。著者は団塊の世代。わたしよりひと回り以上年長の団塊の世代も、同じところで、唸ったのかという間抜けな気づきを得たのも発見だった。ただ、次のような個所には別の反応をしたくなる。「『嘘の厳粛さ』があれば、当然『嘘の奔放さ』『嘘の盛り上がり』もある。わたしはそれが腹の底から嫌いである。酒席ではもうむりやり盛り上がらなければならないと信じ込んでいる。はめは外さなければならない。バカはいうものするものである。無礼講は義務である。大声は出したもん勝ち、手は叩いたもん勝ち。」こうした件りは、もうその通りと頷いてしまう。頷くのだけれど、なんというのか、少し違うのは「嘘の盛り上がり」の強制力はずいぶん減っていると感じることだ。それは世代の差なのか、環境の偏差なのかは分らない。けれど、その弱い強制力の実感を大切にするなら、そうした場から、吉本の言葉がどう響いてくるかということをいつか辿り直してみたい、と思う。そうしたバトンを渡してもくれる本だ。
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
言葉に絶望した人の、希望の言葉。,
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レビュー対象商品: 生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語 (単行本)
自分が最も影響を受けた人について、その名言(「生活思想」の)を引用しながら語るというのは、とても楽しいことなんだろう。著者の愛読者なので、吉本隆明さんについては「『キッチン』書いた人のお父さん」ぐらいのイメージしかない世代の私でも十分におもしろく読めた。そして今回も、個人が「ふつう」に生きていくことの大切さと難しさを学ぶことが出来た。でも、なんかこれで終わりかなあという満足感と隣り合わせの寂しさが、本書を読み始めてからずっとあった。著者は自分の「思想」の源をほとんど語り尽くしてしまった。もうこれ以上、書きつづける必然性がないような気がする。とくに世間にはびこる「バカ」と「俗物」を糾弾した一連の著作とは異なり、この本には「座右の書」としてもいいような完成度がある。「完結」と銘打ちたくなるような。
13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ついに出たか!,
By カスタマー
レビュー対象商品: 生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語 (単行本)
自分がその人物にホレた本当の理由を明かすことは、案外に照れるものだ。だから誰もこのような吉本論は書こうとしなかった。 だがこの著者はついに告白してしまった。 その意味で本書はあらゆる吉本論の頂点に君臨する。 吉本ファン待望の、そして最高の1冊だ。
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