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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
なんと重厚な人生!,
By nikataro (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 生きて、語り伝える (単行本)
自叙伝といえばいちばん馴染みがあるのは、日経「私の履歴書」。完全に口述で都合の悪いことはほとんど触れないので読みやすい。しかし、本書はなんと660ページでまだ28歳ぐらい。本人のみならず祖父母、伯父母、両親のことまでさかのぼり、11人兄弟。さらに父が結婚前に2人、結婚後に1人を母親以外の女性に産ませており、その子たちの面倒もみたりする。この家族史だけでもものすごく大変なのに「タイプライター以外でお金を稼いだことはない。」と言い切る少年時代からの自らの文学史、軍部、保守、自由(リベラル)、共産と入り乱れるコロンビア政治史などまるで尽きることのない泉のような圧倒的な量と質で引っ張り込む。これだけ読んでもはやく続きを読みたくなるのは彼のまさに生きた証のもつ真実の力なのだろう。最終的には4部作ぐらいになるのかも?
13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
語りの宝庫,
By ソラリス (群馬県の山の中) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 生きて、語り伝える (単行本)
一言で言えば、語りの宝庫である。解説も含めて676ページ、厚くて重い本。だが、ひとたびその魅力がわかると ぐいぐい引き込まれてしまう。訳文を介してでも、言葉が発する引力は強い。 こういう文章を読むことによって感性と知性がよみがえってくると メールやケータイでの端切れ言葉のやり取りがいかに空しいかがわかる。 値段が高いので、私はまず図書館で借りてきて、返却期限を延長して 最初と最後の3分の1を読んだが、購入して手元に置けば 一日の1時間、読む楽しみを味わい続けられる。 蛇足ながら… 柳田国男が好きな人は、書棚に並べておくべきである。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
語り伝えるために,
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レビュー対象商品: 生きて、語り伝える (単行本)
この分厚い自叙伝を、若き日のジャーナリストのガルシア=マルケスが読んだとしたらどう感じるであろうか。「ぼくは語り継ぐために生きてきたのだな」陳腐だけれど、彼はそう感じるであろう。『族長の秋』の語り手(書き手)も淡々としていた。『予告された殺人の記録』もそうで、マコンド(に限らないが)でどんなことが起ころうと書き手であるガルシア=マルケスは筆を焦らせない。あくまで沈着だ。『幸福な無名時代』におけるジャーナリストの彼の態度も同様。なにが起ころうとクール。この自叙伝(さらに続編もあるであろう)のどんな出来事におけるガルシア=マルケスも、彼の家族、愛読書(フォークナー等)、仕事相手、生まれ故郷…どこまでもおわりが無さそうな語り口であろう。私はいち読者として、あの素晴らしい『百年の孤独』同様「終わらないでくれ」とページをめくりながら思った。ああ、図書館で借りるのではなく買って読むべきだった、とも。 ちなみにこれは原著が2002年発行。『我が悲しき娼婦たちの思い出』いぜんのものである。この濃厚な自叙伝を書き終えるまではガルシア=マルケスに死んでほしくない。私の身勝手なわがままだが、この麻薬性のある本を読んでしまってからではもう遅い…フォークナーよ、ガルシア=マルケスよ、ラテンアメリカよ、永遠なれ。
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