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甘粕大尉 (ちくま文庫)
 
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甘粕大尉 (ちくま文庫) [文庫]

角田 房子
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは?人間甘粕の心情とは?ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

角田 房子
1914年東京生まれ。福岡女学院専攻科卒業後、パリに留学。61年『東独のヒルダ』で文藝春秋読者賞受賞。85年『責任ラバウルの将軍今井均』で新田次郎文学賞受賞、88年『閔妃暗殺』で新潮学芸賞受賞。その他、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 386ページ
  • 出版社: 筑摩書房; 増補改訂版 (2005/2/9)
  • ISBN-10: 4480420398
  • ISBN-13: 978-4480420398
  • 発売日: 2005/2/9
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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31 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By picander トップ500レビュアー
形式:文庫
甘粕は大杉事件により、30過ぎで早々に軍人としてのキャリアを捨て、その後の20数年の軍外での人生、特に満州での約15年の暗躍が、甘粕の名を歴史に刻むことになる。
それにも関わらず、本書のタイトルは「甘粕正彦」ではなく「甘粕大尉」である。
それには、2点意義がある。
まずは、甘粕が大尉として関わった大杉事件が、甘粕の人生の出発点であったということ。
甘粕が大杉事件の下手人か否かは、軍法会議での多くの疑問を指摘しつつも本書では結局結論づけられていないが、事件の全責任を取り、その後の人生のあらゆる場面で大杉殺害犯としての誹りを甘受した。
そのことが甘粕の評価を高め、同時に甘粕を近寄りがたい男にもした。

そして次に、皮肉なことに早々に軍人の道を外れた甘粕こそが、昭和期を通じて、陸軍の最も理想的な軍人の一人であったという事実。
強い愛国心と天皇への忠誠心、規律を遵守する強い意志、目的達成のために慣習に囚われない合理的思考、組織を統率するための強いリーダーシップと部下へ優しさや人情味、人脈作りと情報収集能力、どれをとっても並の軍人には及ばない実力を、甘粕は満州で発揮した。

本書は甘粕の裏面(諜報活動や阿片取引など)について詳しくは述べてはいないが、甘粕が表社会でも裏社会でも人望を得た背景にある複雑な人間的魅力を、著者は丹念に説明している。
同時に、表紙の写真が、澄み切った強い意思と冷酷さ、大いなる諦念が共存している甘粕の魅力を物語っている。

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21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
近代日本史の闇の部分を秘めたまま、太平洋戦争が終わると再び闇に戻った男の評伝である。他の角田房子氏の作品と同様、丹念なリサーチに裏付けられた評伝となっている。

多くの伝記作家とは違って創作や類推を極力排除したスタイルは、甘粕本人の人生の闇の部分に光を当てはしない。しかし、見えない部分があるからこそ逆に、甘粕像がくっきりとした輪郭を持って浮き上がってくるのだとは言えないだろうか?読了と同時に独特の読後感が残る佳作である。

前大戦前後に興味を持つすべての人に読んでいただきたい作品である。

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14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sasabon #1殿堂 トップ10レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
満洲の歴史を知る上で、甘粕正彦を避けては全く語れませんし、表面の史実だけでなく、日中戦争の裏面史を知る上でも、彼の闇の行動を知ることによって旧日本軍の狙いが見えてきます。それだけ重要な人物ですし、闇の部分が多いが故に神格化され、恐れ崇め奉られたのだと理解しています。

近代史の知られざる一面に対して多くの関心を払ってきた角田房子の渾身の著作です。特に「満洲国のボス」ではなく、「忠君愛国の士」であり、天皇への凄まじいばかりの畏敬の念を抱いた日本人の典型として甘粕の姿は実に新鮮に映りました。本書に書かれているように「天皇と一体である国家に身命を捧げる」という目標を生きがいとした甘粕はある種のストイズムを感じさせるものでした。

ただ、惜しむらくは、この文庫には写真が1枚しかありませんが、1975年刊行のオリジナルには、9ページに渡って17点の写真が掲載されていました。特に大正12年10月8日の軍法会議の写真や、自決した彼の入棺直前の写真など非常に興味を覚える写真まではずされているのは大変惜しいと感じました。
本書が、当時の資料をおいながら丹念に人間像を浮かび上がらせようと努力した労作であるだけに、その内容の理解を大いに助けるであろう写真の存在は大きく、それがないのは画龍点睛を欠くと思われます。

とはいえ、執筆から30数年経った今でも、甘粕を語る上で本書の存在は外せないもので、この労作を読むことで、知られざる日本近代史の奥底を理解できるように感じました。
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帝国陸軍軍人
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投稿日: 2008/11/10 投稿者: フィラデルフィアン
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投稿日: 2007/4/25 投稿者: el mundo
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投稿日: 2005/4/21 投稿者: 楡岡
虚々実々の人物像
... 続きを読む
投稿日: 2004/10/8 投稿者: ナワトビ
これぞ真実だ!
歴史の教科書では、甘粕正彦は悪玉として扱われている。
しかし、この本を読むと甘粕が日本という国のために... 続きを読む
投稿日: 2002/9/24 投稿者: rabbit-orange
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