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環境歴史学とはなにか (日本史リブレット)
 
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環境歴史学とはなにか (日本史リブレット) [単行本]

飯沼 賢司
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

環境の世紀/新しい歴史学としての環境歴史学/環境歴史学による新しい歴史像/文化財学としての環境歴史学/環境歴史学の原点

内容(「BOOK」データベースより)

人間の世界の時間的変遷を描くのが歴史学である。しかし、歴史は、人間世界の中で完結しているわけではない。その世界の外には、自然という広大な世界がそれを囲んでいる。ヒトは古来それを神といい、懼れ、敬ったが、文明が展開すると、人間はヒトの世界に目を向けるだけで、この外に存在する自然の世界を時として忘れた。二十世紀の末、人間の傲慢がさまざまな災害をもたらしたとき、自然を再び自覚した。そのとき、自然と人間の関係を問題とする歴史学、「環境歴史学」が登場してくる。はたして「環境歴史学」とはどのような学問であろうか。どのような可能性をもっているのであろうか。

登録情報

  • 単行本: 102ページ
  • 出版社: 山川出版社 (2004/10)
  • ISBN-10: 4634542307
  • ISBN-13: 978-4634542303
  • 発売日: 2004/10
  • 商品の寸法: 21 x 14.2 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
“環境歴史学”という聞き慣れない歴史学。一体どのような視点から歴史学が語られているのか非常に興味ある書。特に里山とホタルから読み解こうとする視点が興味深い。風土記や和歌などを駆使して初期荘園が里山の原型とする氏は、つかず離れずの関係にある里山と人間との関係こそ環境問題の解決を探る鍵を握るという。他に“里海”という新たな概念を持ちだし、これまで歴史の中で語られてこなかった海民の姿を描き出している点もおもしろい。それらは未だ系統的な環境歴史学ではないが、21世紀にこそふさわしい歴史学の姿がある。
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形式:単行本
知人に指摘されて読み直しました。今まで新聞やインターネットでこの本の優れていたところとして取り上げられていた論の一部が2版では注で他人からの指摘となっていました。つまりオリジナルではなかったということです。驚きました。
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By モチヅキ VINE™ メンバー
形式:単行本
 大分県国東半島の遺跡調査に従事し、環境歴史学の提唱者の一人である1953年生まれの日本古代・中世史研究者が、2004年に刊行した環境歴史学の概説書。環境歴史学とは荘園村落遺跡調査(圃場整備、つまり水田区画拡大と用排水分離で失われる水田・村落景観を遺跡としてとらえ、その総合的な記録保存を目指すものであり、010〜015頁に具体的な方法論が叙述されている)の過程で1990年代に考案された、多様な資料を通じてヒトと自然の距離を測る歴史学であり、災害などの自然から人間への働きかけと、人間から自然への働きかけ(開発)との双方に目配りをしつつ、両者の相互作用について動態的に研究する歴史学の一分野である。この方法を通じて得られる新たな歴史像の事例として、本書では河道の移動に伴う国東郡司による水路付け替えの事例、中世陸奥の村民の水源信仰に基づく世界観の事例、自然との闘争の結果10世紀以降に里山の原型が形成される中で、蛍がヒトの気持ちを代弁する存在と見なされてゆく事例、山の神の顕現としての大分の磨崖仏の事例、斐伊川の排水点として水の中に浮かぶことを想定して高くつくられた出雲大社本殿の事例、仏教の殺生禁断思想に基づく乱獲抑制による瀬戸内海の里海化の事例を挙げている。他方で、環境歴史学には文化財学としての側面もあり、非都市的な生活の場である歴史的環境の総体を遺跡と見なす(078頁)新たな遺跡(文化的景観)概念を提唱しているが、これには現地の発展を阻む都会人の傲慢という側面も付きまとう。本書ではこのように、歴史学の側面と文化財学の側面から、著者自身の経験を前面に出してこの新しい学問分野の意義を説明するが、具体的な資料操作方法の部分が私には最も興味深かった。
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