「環境問題」の胡散臭さをわかりやすく明かした、正に目からウロコ
の一冊です。テレビや週刊誌の書評で話題になりましたし、ブログで
もさかんに取り上げられています。そうした評判を見聞きしてここに
来た方もいるでしょう。ただ、この本は反環境保護の教典というわけ
ではありません。一部のマスコミでそのように持ち上げられているの
が気になります。
たとえばあちこちのブログでも引用されている「アルキメデスの原理
で海面上昇は起きない」という説。武田先生は海面上昇はまったく起
きないなどとはおっしゃっていません。熱膨張や氷河などの融解でい
くらか上昇するだろうし、問題となりうるとおっしゃっています。北
極の氷の融解など問題なし、ともおっしゃっていません。名大の教授
ともあろう人が、シロクマの生息地を奪うような状況を良しとするわ
けはないでしょう。
この本は、環境問題の「是非」を問う本ではなく、「在り方」を問う
本です。特定の思想や政治的イデオロギーに立脚したものではありま
せん。あちこちで噂を見聞きして今ここにいらした方、既に賛否が頭
にあるかとは思いますが、そうしたことは横に置いて、一から環境問
題を考え直すきっかけとして、この本を読んでいただきたいと思いま
す。