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環境リスク論―技術論からみた政策提言
 
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環境リスク論―技術論からみた政策提言 [単行本]

中西 準子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

公害対策の延長線上にありがちな日本の環境政策.100%の安全が幻想と化すなか,現前するリスクをいかに合理的に管理するか.従来の公害政策を再検討した上で,対立の構図を超えた,新しいリスク管理の方法を提示する.

内容(「MARC」データベースより)

一つの環境保護対策が、別の問題を引き起こしかねない現在、われわれが直面するのは、広域環境問題、そして未来環境問題である。100%の安全が望み得ない中で、対立の構図を超えた新しいリスク管理の方法を提示。*

登録情報

  • 単行本: 230ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1995/10/26)
  • ISBN-10: 4000028189
  • ISBN-13: 978-4000028189
  • 発売日: 1995/10/26
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 384,224位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
最近出版された「環境リスク学―不安の海の羅針盤」よりも古いですが、データと出典が明示され、実践的な内容に仕上がっています。
環境リスクを全体として削減するために、限られた費用をどうすれば効率的に配分できるのか、具体例を示しながら明快に論じています。

ただし、この論が有効に機能するには条件が必要です。
まず、誰もが納得できる共通の評価基準を決めなければなりません。本書では、人の健康に対して「損失余命」を用いています。
次に、異なるリスク要因について、リスクの大きさの相対関係を崩さないように評価しなければなりません。
最後に、リスク算出の前提条件と算出過程を誰の目にも明らかにして、知見の集積に伴って修正できるようにしなければなりません。

日本は、悲惨な公害を経験し、企業や行政に対する不信感が根強くあります。
その結果、ある危険因子が顕在化すると皆がパニックに陥り、何が何でもゼロにしようとするため、前提も評価基準も対策も動揺します。
その結果、ある対策をとれば安く済み、別の因子に対処する余裕ができるのに、ゼロリスクを目指した高額な対策が続けられてきました。
そして、対策を行う側はパニックを恐れて情報を隠し、国民の側は情報が隠されるので余計パニックに陥るという悪循環が続いています。
最近は、行政が何か情報を公開しても、「肝心な情報は隠されている」などと言って国民の不安を煽る手口まで現れる始末です。

日本で本書の施策を実施するには、その意味で相当な困難を強いられるでしょう。
まずは、行政と企業の側が情報を公開することです。ただ垂れ流すのではなく、国民が自分で対策を考えられるよう、前提条件や評価基準も含めて示すべきでしょう。
その上で、国民も自分達に降りかかる危険因子を減らすために自ら考える責任を持ち、建設的に政策立案に参加することが求められます。

行政、企業、NGOを始め、環境問題に関わる多くの方に指針を示してくれる良書です。是非御一読を。

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