著者の言う「無用なリサイクル」とは,紙やペットボトルの回収/再生だ。この回収/再生の問題点を分離工学に携わる立場から指摘する。銅や鉄,アルミといった金属類のリサイクルと異なり,紙やペットボトルの再生は,かえって石油など天然資源の利用を増幅する結果となり,最終的には地球環境に悪い影響を与えると主張する。現在流布している"一般常識"からは一見想像もつかないような主張だが,たとえば「ペットボトル1本を再利用するには,どのくらいのコストがかかるのか」を冷静に分析するなど説得力がある。
こうした身近で行われている環境問題対策の疑問から解き起こして読者を引きつけ,1972年の「ローマクラブ報告」で指摘された「2009年の地球環境危機」をいかにして回避すべきなのかを論じている。取り扱っているテーマ自体は重たく深いが,誰でも手軽に読めるよう,一貫して平易な文章で議論を展開している。 (ブックレビュー社)
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77 人中、65人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
リサイクルは資源を大切にすることだけが目的ではないわけで…,
キッズレビュー
レビュー対象商品: 環境にやさしい生活をするために「リサイクル」してはいけない (プレイブックス) (新書)
以前廃棄物関係の仕事をしていましたが、リサイクル関係は資源云々よりも焼却施設の処理能力がこのまま一律に焼却していたらキャパシティを超えて しまうというのが行政がリサイクルを進める一番の理由なのではないかと 感じています。 この本がゴミ分別をしたくない人々の免罪符にさせられてしまわないことを祈っています。 ぜひとも、この本をを読んだとあとで自分の済む地域の焼却炉や廃棄物処理場の現状がどうなっているのか調べていただきたい気がします
39 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
本当の環境負荷とは,
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レビュー対象商品: 環境にやさしい生活をするために「リサイクル」してはいけない (プレイブックス) (新書)
著者の主張の骨子となっているのは「コスト=環境負荷(エネルギー)」であり、リサイクルに多額のコストがかかっているということは環境負荷を与えているという論理である。もちろん、資本主義社会においては必ずしも当てはまらない場合もあるが、主張として理解できる内容となっている。著者の主張を裏返すと、コストのかからない(=環境負荷の低い)リサイクルが必要といったところだろうか。しかし、その主張を支えるデータ部分がいかにも弱い。リサイクル推進派を納得させるためには、もう少し科学的に納得が出来るデータを提示するべきであろう。リサイクルを行うためにどれくらいのエネルギーが消費されているか数値で証明できない以上はただの思いつきにすぎない。 また、この本の後半部分は抽象的な概念の羅列にすぎなく冗漫である。
61 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
もっと多面的な分析が必要,
By Udom Rod (Vancouver, BC, Canada) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 環境にやさしい生活をするために「リサイクル」してはいけない (プレイブックス) (新書)
本書ではペットボトルや紙のリサイクルが環境を悪化させることを説き、本当に環境にやさしい生活とはどのようなものかを提示している。ペットボトルのリサイクルが悪い理由として、コスト分析を行い、リサイクルボトルのコストが新品ボトルの3倍以上となることを挙げている。この議論にはライフサイクルアセスメントによる評価は避けて通れないと思うが、著者はこの手法は公平性を欠くという理由で採用していない。すでに多くの人が指摘している通り、コストが環境負荷に比例するという前提を置き、コストのみで環境負荷を評価する方法に関してはさらなる議論が必要だろう。他にもリサイクルや環境によいとされる活動が実際には環境を悪化させる例をいくつか挙げているが、いずれも著者の主張を支持するデータが十分でなく、結論付けが乱暴に見える。 後半は、様々なエピソードを混ぜ、「環境にやさしいとはこうあるべき」という著者の理想像を展開しているが、やはり議論が偏っており、精神論の色合いが強くなっているという感は拒めない。著者の主張は共感を得られるものではあると思うが、多面的な分析や主張を十分に支持するデータを提示して議論を展開すればもっと説得力が増していたのではないか。しかしながら、本書は、大学生等が研究活動の中で検証を試みるよい題材にはなり得るだろう。
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