ヒロイン琴浦さんは、人の心が読めてしまう所謂『サトリ』。
それ故の苦悩と孤立感を、イイ意味でバカで健全にH、それでいて物事を他人ごとと思っている同級生を「気に食わない」と一喝してしまうナイスガイ「エロスの貴公子」「変態紳士」こと眞鍋くんが支えていく。守っていく。(結果的にではあるが)孤独だった琴浦さんに友達や仲間を増やしていく。
そんな「貴公子」「紳士」が、眞鍋君である。第三巻ではその貴公子ぶりはあまり堪能できない。
実兄との、さもありなんな遣り取りは微笑ましいが、それに終始しすぎて、『他人想いで傷つきやすい琴浦さんと、決める時は決める(エロスの)貴公子である眞鍋くん』という主軸が第3巻では少々ぶれているのだ。
よって、1〜2巻の文句なく格好いい(バカではあるが)眞鍋くんは本巻では堪能できない。
故に星一つマイナス。
(しかしウェブマンガで今も視聴できる続きを読むと、時々鋭く、琴浦さんの本当のピンチには駆け付ける「(エロスの)貴公子 眞鍋くん」の本領が変わらず発揮発揮されていてニヤニヤしてしまう。
皆さん、第三巻でちょっとがっかりしたとしても読み進めて下さい。
本シリーズは本当の優しさってものを、ギャグというオブラートに包みつつ真摯に提供してくれる良作です。
なんだかんだ言って暖かい。人間のマイナス面を無視せず、それでいてプラス面を肯定する小粋な一品です。