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琉璃玉の耳輪
 
 
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琉璃玉の耳輪 [単行本]

津原 泰水 , 尾崎 翠
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,785 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

三人の娘を探して下さい。手掛かりは、琉璃玉の耳輪を嵌めています――女探偵・岡田明子のもとへ迷い込んだ、奇妙な依頼。原案・尾崎翠、小説・津原泰水。90年の時を超え、幻の探偵小説がついに刊行!

内容(「BOOK」データベースより)

時は昭和三年―名探偵・唐草七郎の一番弟子にして閨秀の女探偵・岡田明子のもとへ舞いこんだ、摩訶不思議な依頼。「三姉妹を探して下さい。手掛かりは、三人とも左の耳に、一粒の琉璃玉が嵌った白金の耳輪をしています」阿片窟の女傑・女掏摸・生人形の少女・男装の麗人・旅芸人一座・変態性慾の男・老刑事・放蕩の貴公子…奇想天外、魑魅魍魎、百花繚乱、女探偵・岡田明子の事件簿。

登録情報

  • 単行本: 372ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2010/9/10)
  • ISBN-10: 4309019943
  • ISBN-13: 978-4309019949
  • 発売日: 2010/9/10
  • 商品パッケージの寸法: 19.2 x 13.8 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 334,512位 (本のベストセラーを見る)
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 昭和モダニズム期を代表する女性作家の一人、尾崎翠の光と闇が、ようやく真価を問われようとしている。
 映画をこよなく愛した尾崎翠の、生前未刊行シナリオ「琉璃玉の耳輪」。
 セクシュアリティの多様性、エロスとタナトスを追求した問題作が、緻密な読みと詳細な考証と、そうして津原泰水ならではの重層的なトリックによって、現代文学として甦生した。
 オトメのアイドルとして君臨する尾崎翠を、ここまで読みこみ、書きこむ男性作家の登場は、それ自体が事件である。
 心の広いオトメらは、(花田清輝によってミューズとたたえられた尾崎翠もまた)こういう時代がやってくる日を待ちわびていたのではないだろうか。
 
 装丁もすばらしい。
 
 最新の研究成果と照らし合わせても、小説「琉璃玉の耳輪」の功績と問題提起は、尾崎翠読者にとって避けて通れないものがあると考えられる。
 

尾崎翠 砂丘の彼方へ
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 尾崎翠が甦る 2010/9/24
By ringmoo トップ1000レビュアー
尾崎翠の作品に魅了された身には、これ以上ない贈り物です。

もともと映画の脚本として書かれた作品なのですが、そのプロット・雰囲気を見事に写し取り、見事な「探偵小説」として甦らせてくれました。

特に、前半は尾崎翠その人が書いているのではと思えるほどの雰囲気を醸し出しています。
後半は流石に平成の小説になっていますが、あくまで尾崎翠を感じさせてくれます。

そして、今更ながら尾崎翠の先見性を感じます。
この小説のプロットが、昭和2年のものであるとはとても思えないでしょう。

改めて、尾崎翠の作品を読みなおしたくなりました。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
Amazon.co.jpで購入済み
まずもって、今作のアウトラインは随分と変わっている。原案は尾崎翠。まさしく知る人ぞ知る、という類の作家だが、彼女が1926年にとある映画の公開募集に送った映画脚本がその大元。およそ六十年のときを経て『定本尾崎翠全集』に収録された脚本、それを眼にした津原泰水。そんな長い長い時間の流れと、2つの才能の奇跡的な邂逅をもって本書は生まれている。

「三姉妹を探して下さい。手掛かりは、三人とも左の耳に、一粒の瑠璃玉が嵌った白金の耳輪をしています」

舞台は、素晴らしき猥雑さが闊歩する昭和の東京。謎の貴婦人の依頼により、瑠璃玉の耳輪をした三姉妹を探し出すことになった女探偵・明子。手掛かりを手繰り寄せながら、隠微な気配漂うナゾのシルエットへと近接するほどに、どこか現実離れした夢幻的な世界が立ち昇る。背徳的な官能に煙る南京町の阿片窟、モダンなものへ熱狂する人々の熱気ひしめく電気館、異様を放つ見世物小屋、謎の療養所etcetc...

舞台も舞台ならば、登場する人物も女探偵から掏摸、売笑婦、貴族の放蕩息子、医師、物理学者、芸人、警部と多岐にわたり、かつそれぞれが多重人格に異常性癖、ヘタレ、天才などなどとクセありまくりの個性をもって、それぞれの思惑の下に歩き回る。活き活きとした狂騒をもって。

登場するモノたちの魅力的な息遣い、ときにグロテスクにも膨張するユーモラスな機微に富みながら、全体は決して濁らず、明度の高いスマートなシルエットとして構築される。そんな津原泰水の素晴らしき手腕が、尾崎翠が用意した素材を最高の形で料理した、そんな感じもする。昭和初期の探偵小説というフレーズが醸し出す、どこかゾクゾクするような興奮を、見事に体現してくれる快作小説。
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