まず宮部作品の大作「理由」を映画化した大林監督の挑戦意欲とディテールにこだわった
スタッフ、そしてノーメイクで登場した俳優の皆さんに心より敬意を表します。
その上で、以下、個人的な感想を述べさせて頂きます。
「ディテールに神は宿る」とはその通りだと思うが、良い作品は削り込んで創られるとも思う。
実際、メイキングで大林監督自身が、「あまり解り過ぎると理屈になる。」と語っている。
大林スタイルが随所に織り込まれているが、それでも私としては、もっと削って欲しかった。
例えば、半数の人は感じたと思うが、最初の荒川の沿革と最後の幽霊の章はいらないと思う。
信子の涙が大切だと監督が語っているが、それであれば、最後交番に駆けて行く信子が、
「何で私が泣かなきゃならないの」というシーンで終わればイイじゃないかと感じる。
「殺人事件が結ぶ絆」という出演者全員の歌のアイディアも面白いがスパッと切って欲しい。
まあカットしないお陰で、ディテールにこだわって眺めると面白いこともあるので列挙します。
・107人のオールキャストより小さい扱いで、オスカー候補菊池百合子(凛子)が出てます。
・ノーメイクで競うと小林聡美が結構美人だと思いました。(失礼!まったくの私見です)
・綾子の赤ちゃんの名は「祐介」と台詞でありますが、よく見ると女の赤ちゃんです。
・この事件の映画化ということで劇中劇になりますが、これは「北京的西瓜」の変則技です。
・エンドロールの撮影協力で、さすがにマンション名は出てこないですね。