純粋なミステリー小説ではありませんので推理とか謎解きなどを期待する
向きにはお勧めできませんが、競売という制度を取り上げて不動産業界の
内幕をあばきつつ、そこから波及した事件を描くという発想とかプロット
は秀逸です。カード業界、自己破産を描いた火車と同様です。
ただ、文体や話の展開がかなり冗長で読んでいるのがちょっとつらかった。
宮部みゆきの文章はかなり好みが分かれるのではないでしょうか。
競売の制度や仕組みなどをエピソードをからめながら解説してゆくのですが、
何も知らない子供に教えるようでしつこくてくどいのが難点。
また、登場人物をこう次から次へと掘り下げていっては長くなるはずです。
個人的に言えばこの小説、中身に比してあまりに長すぎる。3分の1か4分
の1ぐらいが適当ではないでしょうか。