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理想の書物 (ちくま学芸文庫)
 
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理想の書物 (ちくま学芸文庫) [文庫]

ウィリアム モリス , ウィリアム・S. ピータースン , William Morris , William S. Peterson , 川端 康雄
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

最も重要な「芸術」を問われたなら「美しい家」と答えよう、その次に重要なのは「美しい書物」と答えよう―。19世紀末イギリスの装飾芸術家ウィリアム・モリスは、晩年、私家版印刷所ケルムスコット・プレスを設立する。そこでは活字や装飾デザインから紙作りに至るまで、徹底した理想の書物づくりが追究された。本書は、書物芸術を論じたモリスの全エッセイ・講演記録を収録したものである。産業化社会の中で、美の探究に心血を注いだ「近代デザインの祖」による、理念と情熱が結露した一冊。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

モリス,ウィリアム
1834~96年。イギリスの装飾デザイナー・物語作家。モリス商会などで製作した壁紙や織物などの作品は、今日も販売・愛用されている。社会主義運動に携わり、民衆文化に基本をおいた総合芸術としての装飾を常に志向した。1877年、古建築物保護協会を創設。1891年、ケルムスコット・プレスを設立、自著やチョーサー著作集など53点の書物が刊行された

ピータースン,ウィリアム・S.
1939年生まれ。メリーランド大学名誉教授。モリスと書物芸術に関する第一人者

川端 康雄
1955年生まれ。日本女子大教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 380ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/02)
  • ISBN-10: 4480089640
  • ISBN-13: 978-4480089649
  • 発売日: 2006/02
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 472,591位 (本のベストセラーを見る)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
内容はレビューのとおり.

モリスの思想の結晶が平易な文章でつづられていて,てとも面白い本である.モリスの研究書としても,伝記としても素晴らしいと思う.

美しいデザイン画や写真など,内容はとても充実している.付録にはインタビューもついている.本は文庫本で値段が安い!本の表紙も美しい.

デザインを学ぶ人や芸術家には是非是非読んでいただいて,モリスの情熱に共感してもらいたいです☆
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
理想の書物 2003/11/17
By タロ
形式:単行本
さまざまな肩書で表現することの出来るモリスだが、この本はまさに晩年力を注いだモリスの「理想の書物」に関するエッセー及び公演記録のすべてを収録。モリスが思考錯誤を繰り返し、納得出来る書物を作り上げる過程を理解するために必携の一冊である。図録も多数収録され、文章も読みやすい。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 エンゲルスが『イギリスにおける労働者階級の状態』で叙述したように、一九世紀末のヴィクトリア朝のブルジョア階級の台頭は、その裏で労働者階級の生活の困窮化を招いた。そんな中で、先行世代のワーズワースやシェリーといったロマン主義左派の流れを引く詩人・美術工芸家ウィリアム・モリスは、アーツ・アンドクラフツ運動と呼ばれるモダンデザインの先駆けともなる社会運動を始めた。

 また、この国では少数のマルクス主義者でもあった彼は、議会による改革を目指す社会民主主義のフェビアン協会とも一線を画し、イギリスの個人のリベラリズム(自由主義)に立脚した複数の芸術家・経営者が「契約」によって集まる芸術による社会改良を目指した。それは工場で資本家の下で労働者が集められ、機械に服従して生産が行われる産業形態に対する痛烈な批判であった。

 しかし皮肉にも、アメリカの経済学者ヴェブレンが指摘したように、モリスらの労働者のための芸術運動は、この当時台頭した生産には携わらなくても生きていける「有閑階級」(Leisure Class)と呼ばれる顧客によって賄われていた。それは廉価な機械製品に対して高価な手仕事の家具などを買うことが他人への見せびらかしのために大いに必要とされる産業社会=大衆消費社会の誕生を意味している。すなわちモリスの活動は、一方で、他人志向的な有閑階級の無理解、他方で困窮した労働階級の過激化の間で引き裂かれた。

 そうした中で彼は晩年中世の造本の製作にのめり込んでゆく。本書は彼がそのとき何を思い、そして何故彼の芸術が今日のわれわれを促し続けているかの秘密をそっと示してくれるだろう。
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