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現象学 (岩波新書 青版 C-11)
 
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現象学 (岩波新書 青版 C-11) [新書]

木田 元
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

現象学は今日、哲学のみならず、人文・社会科学に広く影響を及ぼし、一つの大きな潮流をかたちづくっている。本書は、現象学をフッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティといった哲学者の思想の展開のうちに生きた知的運動として位置づけ、「われわれにとって現象学はいかなる意味をもつか」を明らかにする。

登録情報

  • 新書: 214ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1970/9/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 400412011X
  • ISBN-13: 978-4004120117
  • 発売日: 1970/9/21
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.4 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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29 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
昔から定評のある新書版の現象学入門である。
内容的に現象学「史」の解説に比重が置かれている感じがしなくもないし、分かりやすく最前線の空気をも取り込んだ現象学関連の本が多数出版されている現在ではこの本がやや古く感じられてしまうことも否めないかもしれない。

だが、フッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティという現象学の哲学者たちの思想がバランスよく概観されており、現象学に入門したい人が最初の1冊として手に取るべき本としてこの本の価値はなお高いと思われる。

なお、この本はフッサールとメルロ=ポンティに多くのページが割かれているので、みすず書房から出ている同著者の編集による『メルロ=ポンティ・コレクション1 人間の科学と現象学』を副読本として一緒に読むと、いっそう理解が深まってよいと思う。ここに含まれている「『知覚の現象学』序文」と「人間の科学と現象学」はフッサールをはじめとする現象学の諸運動をメルロ=ポンティが分かりやすく解説した論文・講義録であり、これも現象学入門として以前から定評のあるものだ。

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40 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By rockyu
正直フッサールの入門書としては「?」。
しかしそれは著者も冒頭で述べているように
「現象学」が何を可視化し、
思想にどのような契機を与えたかという
開かれた手法・運動としての「現象学」の紹介
であるがゆえなのだろう。

いずれにせよ、
文章に変なクセがなく、丁寧な説明がなされており、
入門書として素晴らしい本であると思う。

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17 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By モチヅキ VINE™ メンバー
 1928年生まれの哲学研究者が、我々にとっての現象学を解明することを目的として1970年に刊行した、包括的運動としての現象学の一般向け解説書(1989年時点で21刷)。20世紀初頭の実証主義の限界に気付いたフッサール(彼の講義風景は15〜16頁)は、新たな学としての現象学を提唱し慎重に深化させてゆく。彼は中期には従来の実証主義の背後にあった素朴な常識に超越論的還元を加え(否定せずに括弧に入れる)、純粋意識に立ち返っての普遍的反省により全ての諸科学を厳密に基礎付け直そうとする。しかし後期にはこの純粋意識の無規定性が問題とされ、科学の新たな根源として生活世界が発見され、そこからの真理の生成過程が主題化された。こうして、受動的綜合(生活世界から一切の意味が発生しそれを人間が能動的に採り上げ二次的に世界に意味を付与するという考え方)や、その際の身体的知覚と相互主観性の重視、総じて世界内存在性の強調が生じる。続いて弟子のハイデガーは、存在の意味がそこで露わになるような存在者としての人間の在り方を、実存の遂行そのものを通じて解明し、その上で存在一般のあり方を解明しようとする、実存からする現象学を試み、挫折する。その後現象学はサルトルやメルロ=ポンティらによってフランスに移植されるが、特に著者は後者に注目する。視野の広い思想家であったメルロ=ポンティは、世界や歴史の意味をその生誕の状態において捉えるために不断に自己の端緒である生きられた世界に還ろうとする未完の努力として現象学を規定し、「前人称的な身体を通じて生活世界に内属する主観性と相互主観性→過去の経験を現在の経験の中で、他者の経験を自己の経験の中で捉え直す→諸経験の統一による、世界を見ることの学び直しの努力=芸術と同様の或真理の実現」を強調する。私には難解だが、包括的で興味深い本。

                        
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