「現場で使えるPDF活用・入稿実践ガイド」と題した本書では、「PDFの活用」と
「PDFによる印刷工程への入稿」の2つの視点から、PDF使いこなしのテクニック
をまとめました。PDFは、原稿作成から編集、印刷、出版/配布まで、DTPワーク
フロー全般で利用できます。しかし、適切なPDFの作成方法や効果的な活用法な
ど、知っているかどうか、考慮できるかどうかで作業のクオリティに大きく差が
付くポイントがたくさんあります。本書では、基本から準備段階、実践段階な
ど、それぞれの程度とフェーズに応じた章構成で、簡潔かつ的確にポイントをま
とめています。
Acrobatだけでなく、DTPの現場で使用されているさまざまなアプリケーションと
そのバージョンにおけるPDFの作成方法を個別に解説。また作成したPDFを運用す
る方法も数多く紹介し、"作成する"だけでなく"活用する"ことにも重点を置いて
います。本書では、Acrobat 5.0~8.0、InDesign 2.0/CS/CS2、Illustrator 8.0
~CS2、QuarkXPress 3.3/4.1と、これだけ押さえておけばまず現場で困らないだ
けのソフトとバージョンとを網羅しています。
本書は具体的には以下のような構成になっています。
part1の「基本編」では、読者が本書のどこを読むべきなのかをナビゲートしま
す。PDFの現状と、DTPワークフローでの活用ポイントを押さえたうえで、DTPに
おける「正しいPDF」「ダメなPDF」の違い、自分の制作環境がPDFネイティブな
のか非ネイティブなのかを理解しましょう。
part2の「準備編」では、QuarkXPress 3.3/4.1、Adobe Illustrator 10以前を利
用されていて、PDFがうまく作れないという方に読んでいただきたい章です。PDF
非ネイティブな制作環境の場合、PDF作成の基本はPS(PostScript)ファイルの
作成です。手順を理解してしまえば決して難しい作業ではありません。またPS
ファイルの要らないPDF作成方法も解説しています。
part3の「実践編」では、PDFをうまく作成できないという方向けに、まず最初の
ステップとして、設定(ジョブオプション)の違いを踏まえて選択できるように
なる方法を説明します。設定は「スクリーン」「プリント」「プレス」、
そして印刷用標準規格「PDF/X」の4種に大別できます。これらのジョブオプショ
ンの特徴を知ることで、目的に応じたPDFを作り分けられるようになります。
Acrobat Distiller 7.0以降をベースに6.0以前についてもポイントを解説します。
part4の「熟達編」では、プリセットを選択するだけでは、できあがったPDFが
「最適」とは言えないことがあります。そんなときは目的に近いジョブオプショ
ンをカスタマイズして、ワンランク上のPDF作成に挑戦しましょう。各設定タブ
のどこを変えるとなにが変化するのかを理解すれば、高画質・低容量のPDF作成
や確実な色のコントロールも決して難しいことではありません。Acrobat
Distiller 7.0以降をベースに6.0以前についてもポイントを解説します。
part5の「応用編」では、PDFは作成した後にさまざまなシーンで活用されてこそ
「ワンソース・マルチユース」の真価を発揮します。校正・出力などのDTPワー
クフローにおける活用例として、Microsoft OfficeなどのRGBデータの印刷最適
化や二色印刷シミュレーション、各種プレビュー・編集機能の活用など、
Acrobatの一歩踏み込んだ使いこなしを解説します。Acrobat 7.0以降をベースに
6.0以前での方法も解説します。
最後の「資料編」では、本書でとりあげたアプリケーションのうち、Distiller
5.0~8.0、InDesign 2.0~CS2、Illustrator 10.0~CS2のジョブオプション対照
表で、アプリケーションごとバージョンごとの初期設定の違いを把握できます。
「スクリーン」「プリント」「プレス」「PDF/X-1a」「PDF/X-3」に分類してい
ます。また、用語集ではPDFや印刷に関する基本語彙やDTP初心者には馴染みの
薄い用語を解説しています。
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