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現代語訳 舞姫 (ちくま文庫)
 
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現代語訳 舞姫 (ちくま文庫) [文庫]

森 鴎外 , 山崎 一穎 , 井上 靖
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

今では「古典」となりつつある鴎外の名高い短篇小説『舞姫』を井上靖の名訳で味わう。訳文のほか、原文・脚注・解説を付して若い読者でも無理なく読める工夫を凝らした。また資料篇として、ベルリン留学時代の鴎外や「舞姫」エリスの謎についてなど、作品の背景を探る代表的文献を紹介。読みごたえのある名作をさらに深く味わえる一冊。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

森 鴎外
1862‐1922。小説家・医学者。本名は林太郎。島根県生まれ。東京医学校(現・東大医学部)予科卒業後、陸軍軍医となり、1884年ドイツへ留学。『雁』『阿部一族』『高瀬舟』ほか多数の小説・翻訳・評論等を残した

井上 靖
1907‐1991。小説家。代表作に『しろばんば』『氷壁』『天平の甍』など

山崎 一穎
1938年長野県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。日本近代文学専攻。跡見学園女子大学教授。森鴎外記念会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 206ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/03)
  • ISBN-10: 4480421882
  • ISBN-13: 978-4480421883
  • 発売日: 2006/03
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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25 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By お気に召すまま トップ1000レビュアー
形式:文庫
「舞姫」は「うたかたの記」「文づかひ」とともに、二十代の鷗外が、自らのドイツ留学体験をもとに書いた、痛切な青春小説である。文語文で語られたその「雅文体」は、たとえようもなく美しいだけでなく、回想に適した文体でもあるので、「現代語訳」には違和感がないわけではない。だが井上靖の訳文(1982年)は、崩れのない端正な現代日本語になっている。たとえば、はじめて恋人エリスに会うところ。「今この処を過ぎんとするとき、鎖(とざ)したる寺門の扉に寄りて、声を呑みつつ泣くひとりの少女(をとめ)あるを見たり。年は十六、十七なるべし。かむりし巾(きれ)を洩れたる髪の色は、薄きこがね色にて、・・・この青く清らにて物問ひたげに愁ひを含める目(まみ)の、半ば露を宿せる長き睫毛に覆はれたるは、何故に一顧したるのみにて、用心深き我が心の底までは徹したるか。」

それがこう訳される。「今この所を通り過ぎようとする時、鎖(とざ)したる寺門の扉にもたれて、声を呑んで泣く一人の少女が居るのを見た。年は十六、十七であろう。被ったマフラーからこぼれている髪の色は薄いこがね色で、・・・この青く清らかで、もの問いたげに愁いを含んでいる目の、半ば涙を宿している長い睫毛に覆われているところなど、どうしてひと眼見ただけで、用心深い私の心の底にまで焼きついてしまったのであるか。」(p23)つまり、原文に近い訳なのだ。原文が付いているので、訳文との日本語の90年の”時差”について色々と考えさせる。関連資料も豊富で、義妹の回想では、鷗外を追って来日した実在のエリスに森家が慌てた様子が面白い。ベルリンという都市空間から見た前田愛の「舞姫」論や、それを受けた神山伸弘のベルリン考証など、多面的に「舞姫」が鑑賞できる。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
これは買い 2008/1/28
形式:文庫
 一度文庫で読んだときに擬古文よりも若干わかりずらい雅文体の文章に戸惑い、通読はしたものの完全に理解した気になれず、もう一度丁寧に読み返してみたいと考えていた。本の中にあるように、舞姫と言えば自分たち若い世代にとっては古典と変わらないものである。文庫の注釈はもちろん文法の解釈を説明している訳ではないのでどうしても完全な理解には少し厳しいものがでてきてしまう。そんなおり、この本に出会った。筑摩の本は平均して他の出版社よりも高いが、この本はページ数は少ないものの内容に比して廉価であると言えると思う。
 まず、タイトルだけでは現代語訳だけの本のように思われるが、ちゃんと原文もついていると注意しておきたい。親切なのが、普通の古典の本と変わらない体裁で本文の下に脚注や、文章の解釈が載せられていると言うところ。井上靖という文豪の筆で訳が楽しめると言う点でも角川文庫よりは魅力があるが、その訳も単なる語句の羅列ではなく、一語一語の配列に気を配っているようで、原文のニュアンスを崩さずに伝えているところは流石はと思わせられる。一冊の中に現代語訳、原文、評論、資料と随分沢山詰まっているが、構成にも随分気を遣っている様だ。まず現代語訳で作品のアウトライン・筋を知り、評論を読んで物語に対する新たな視点を与えられる。そしてその後で原文に入っていくのでこの時点で読者は筋を理解した上で先ほどとは違った観点から、美しい語調を味わいながら鴎外の文学をたっぷりと堪能できる訳だ。最後に据えられた資料も理解を深めるためには十分に読む価値がある。
 一冊の小説としては内容の反復にすこし辟易させられるが、一冊を読むだけで文章がこんなにも簡単に深く理解できた事はないと自分は思った。擬古文調の文学を敬遠しがちな人には勿論、鴎外ファン(自分は違うが)にも垂涎の一冊であると言えるのでは。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 百地樹里 VINE™ メンバー
形式:文庫
原書では恐らく勘違いに理解していたであろう『舞姫』
井上靖氏のわかりやすい現代語訳で読めてしまいます。
中には原書も入っていて、また解説なども詳しくなされて
いてとても勉強になる一冊だと思います。

憧れと現実のギャップ。国のお金で留学していると言う
身分の苦しさ。それぞれの思いが交錯します。
それでもやはり男はずるいと思ってしまうのは私の偏見
だろうか?
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