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31 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
現代語の日本書紀といえば、、、,
By
レビュー対象商品: 現代語訳 日本書紀 (河出文庫) (文庫)
ある神職さんから、現代語で日本書紀を読むならと紹介された本です。
文章もこなれていて読みやすく、解りやすい本です。 文庫本と言うこともあり、日本書紀全てではないのですが、重要なところは入っています。全部入っていれば言うことなしです。
24 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
いまさらながら……,
By 燈台守の卵 "人生の厄介息子" (<受難>を冠した県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 現代語訳 日本書紀 (河出文庫) (文庫)
いまさらながら、思いついたことがある。気がついた、というべきか、気のせいか、というべきか……。
この時、スサノヲノ尊は、年すでに長じて、八握もあるほどの長い鬚が生えていた。それなのに天の下なる国を治めることをしないで、なお足ずりをして大声に泣き喚き、頬をふくらませて怒り、かつ怨んだ。そこでイザナギノ尊が尋ねるには、/「お前はどうして、いつもそんなに泣いているのか?」/こう言ったところ、答えて、/「私は母君のおいでになる根国にお供したいと思い、それで泣いているのです。」 〈八握もあるほどの長い鬚〉を生やした、いい年したおっさんが、〈足ずりをして大声に泣き喚き、頬をふくらませて怒り、かつ怨んだ〉。 大袈裟、にもほどがある。いや、大袈裟、というより、ほとんどコントだ。めたくたである。そうして、なぜ、泣いているのかといえば、お母さんのいる、あの世に行きたいのだ、という。スサノヲノ尊は、お母さんが、大好きであるらしい。また彼は一面、「その性質が乱暴で、壊したり傷つけたりすることを好んだ」、という。ところでスサノヲノ尊には、お姉さんもいる。アマテラスオホミカミだ。「この御子は、その身体が光り輝いていて、天地四方にまで光が及んだ」、とある。 乱暴で母に甘える弟に、〈天地四方にまで光〉を放つ姉。――この取り合わせって、……なんだか、太宰「斜陽」の直治とかず子みたいじゃないか? なんて思いついた、というべきか、気がついた、というべきか、気のせいか、というべきか……母の死を追うように命を絶った直治と、あの世の母を慕うスサノヲノ尊との相似なんか、……気のせいか。 大袈裟、を感じさせる表現が、実は、リアルへと肉迫していく仕掛けとして機能している点なども、太宰の文章に通じるものがあるのではないか? なんて、思いついた、というべきか……気のせいか。 話が飛ぶが、私が一番好きなのは、スクナビコナノ命だ。 その時、海上から不意に人の声が聞えてきた。オホアナムチノ神は驚いて探し求めたが、海上に舟もなく、人の姿もなかった。しかししばらくするうちに、眼にもとまらぬほどの小さな男が、ががいもの実を二つに割ってその莢を舟の代りにし、みそさざいの羽を着物の代りとして、波のまにまに浮びながら、岸に寄って来た。 この続きが、また、私は好きなのだが、ここでは省略する。はじめて酒を作ったのは、スクナビコナノ命である、という。あるいは、それは芋焼酎であったかもしれない。
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