初め岩波文庫版を買うつもりでしたが、写植の字も小さく現代語訳も無いのでこちらにしました。
こちらを買って大正解でした。
一節につき、原文と現代語訳と解説の三つが載せられています。
非常に分かりやすく、良識的かつ常識的な解説の内容にも敬服しました。
難を言えば、カバーのデザインが少し安っぽいところでしょうか(汗)。下の三行のコピーは帯にするべきだと思います。
第三十二 外交
「相手の強大さに縮みあがり、その場の円満解決のみをはかり、相手の要求に従う時は、かえって軽蔑され、好親はかえって破れ、ついには相手の意のままに制御される結果になる」
この一節などはまさに、尖閣問題で犯した日本政府の過ちを、100年前の西郷が見事に斬り捨てています。
現代の政治家は、大西郷の爪の垢を煎じて飲む資格すら無いように思います。
また、最終章に付された著者(林房雄)の言葉は、これが書かれた三十数年前よりもむしろ今こそ意識されるべきものでしょう。
多くの若い日本人に読まれるべき書です。