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貧困は、個人の努力の問題、個々の家庭の問題にすりかえられて議論され、結果的に社会的な対応が遅れがちだ。その過程で、「親の不利が子どもの不利」になる発達機会の不平等が隠蔽され、見落とされているというのが本書全体の基調である。そもそも社会問題の多くは、それを構成する最小単位である家族に反映し、時にストレートに、時に形をかえて表面化するものだと編著者はいう。
一方で本書には、生活保護制度など公的扶助の今日的な役割を明らかにしていく基礎資料としても重要な意義がある。たとえば家庭の経済的基盤の安定と、そこで育つ子どものこころの安定との密接な関連を考えたとき、従来統一的な施策がとられにくかった福祉と教育の連携が課題として浮上してくる。本書所収のスクール・ソーシャルワーク論、ケースワーカー論は、そうした「教育福祉論」的な広がりを持っている。(松田尚之)
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調査は全て北海道の複数の自治体のもので、普遍的なものでないことは著者もことわっているがそれを越えた知見が得られると思う。
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