その名の通り、現代思想の入門書。
本書では「現代思想」を「西欧諸国における批判的な社会理論の脱(正統)マルクス主義の諸潮流」と定義している。
本書の構成は大きく分けて4つ。
'@フランクフルト学派 'Aポスト構造主義 'B現代リベラリズム 'Cカルチュラル・スタディーズやポストコロニアリズムなどの「他者」をめぐる思想 である。
複数の著者が各章を分担執筆しているので、中には「本当に入門書とわかって書いてるのか?」と疑いたくなるような、本書を入門書として手に取った読者に対して不親切な部分もあるが、それを除けば非常にわかりやすく、上手にまとめられているなあという印象を受けた。
また、さらに読み進めたい人のために各章末にブックガイドが載せられており、これが非常に有用である。
執筆陣が読者にもっと現代思想に興味を持って、勉強してもらいたいという思いが伝わってくる内容で好感が持てた。
現代思想に本当に初めて触れる読者には少々キツい内容かもしれないが(そういう人は一度中身を確認してみることをお勧めする)、これだけの内容を読み易くまとめるのは素晴らしい仕事だと思う。良書。