「国際関係理論と地域研究理論を総括的に扱う著書」(はしがきより)
国際関係論のテキストとしては珍しく、その紙幅の半分以上が地域研究
に割かれている。主に第二次大戦後の状況について、アメリカ、ロシア、
中国、途上国、朝鮮、中東、ヨーロッパ、ASEANを対象とした地域研究が
なされている。なぜ日本が対象とされてないのかは不明。
理論と地域研究をリンクしようとする試みは理解できるが、その成果が
どのようなところに現れているかは理解しにくい。むしろ、理論と地域
研究に触れることで、読者自身が両者を自らの脳内でリンクさせないと、
この本の価値を見出せないだろう。
国際関係論のテキストとして書かれているが、内容は狭義の意味での国
際関係論、すなわち国際政治学に偏っている点には注意。国際法、国際
経済については、文中でも特に触れられていない。