2年前に台湾を旅行し、今年中国を旅しましたが、国家体制の違いが日本への接し方も含めてかなり違うのに改めて驚いた次第です。
知っているようで、知らない台湾の現状を知る上で、幅広い分野を網羅し、いずれも分かりやすい文章で多様な事例を挙げながら言及していますので、さほど台湾についての知識がなくても本書はスラスラと読めると思います。
台湾の政治体制について言及した書や経済事情を記した本は沢山あります。日本と台湾のかけ橋のような文化交流について書かれた本も沢山読みましたが、本書はそれらのジャンルを全て包括し、現代台湾の姿を深く捉え、見事に浮き彫りにしたと言えるでしょう。
台湾観光の際には、予備知識として知っておく必要があるでしょうし、交易に関する仕事の関係者は必読書ではないでしょうか。文化や伝統、風習を知らずして、台湾人と打ち解けるのは難しい作業だと思います。金城武から入るのもよし、台湾茶から入るもよし、関心のあるところから台湾事情に接近することで理解は深まりますので。
この幅広い分野を網羅した書を生み出した筆者・亜洲奈みづほさんは、東京大学社会情報研究所に学び、「月刊モダネシア」編集長を務めている人です。台湾留学の成果が本書に結実しています。
各章の内容です。
1 国際関係 国際社会の荒波の中で
2 政治 民主化時代の主体台湾
3 経済 先進工業国の横顔
4 社会 重層的な多元社会
5 文化 充実したコンテンツ
6 芸術 美の宝庫