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現代人の祈り (サンガ新書)
 
 

現代人の祈り (サンガ新書) [新書]

内田樹 , 釈徹宗 , 名越康文
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

現代の「呪い」を解除する、あっと驚く秘策とは?
話題の3人による対談&鼎談集

橋下徹氏の政治手法、いじめの構造、血の気の悪い場所、ネット上のコミュニケーション----
古代と同様に「呪い」が活発に機能し、人々の生きる力を失わせている現代において、
儀礼的行為に注目し、呪いを解く方法を提示する『呪いと祝い』『祈りの諸相』。
精神医学のパーソナリティ理論から宗教的人格について語り合い、
現代人の苦悩へと踏み込む『お坊さんと精神科医による人間分析』。
法然・親鸞・道元などの肖像画から、容貌と内面の関係を探る『顔と人格』。
いま注目の三人が、宗教性の多様な側面を通して、〈私〉と〈他者〉を語りつくす。
現代人の苦悩を理解するヒントと、「呪いの時代」を生き延びる術がここにある!

≪著者プロフィール≫
釈 徹宗 (しゃく てっしゅう)
1961年、大阪府生まれ。大阪府立大学大学院人間文化研究科博士課程
修了。現在、相愛大学人文学部教授、浄土真宗本願寺派如来寺住職、特
定非営利活動法人リライフ代表。専門は宗教思想、人間学。

内田 樹 (うちだ たつる)
1950年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。東京都立大学大学院人文
科学研究科博士課程中退。現在、神戸女学院大学名誉教授。武道家。多
田塾甲南合気会師範。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。

名越康文 (なこし やすふみ)
1960年、奈良県生まれ。近畿大学医学部卒業。精神科医。思春期精神医
療に携わる一方で、テレビ・コメンテーターをはじめ、さまざまなメディアで活動。
現在、京都精華大学特任教授。専門は思春期精神医学、精神療法。

内容(「BOOK」データベースより)

政治の手法、いじめの構造、血の気の悪い場所、ネット上のコミュニケーション―古代と同様に「呪い」が活発に機能し、人々の生きる力を失わせている現代において、儀礼的行為に注目し、呪いを解く方法を提示する『呪いと祝い』『祈りの諸相』。精神医学のパーソナリティ理論から宗教的人格について語り合い、現代人の苦悩へと踏み込む『お坊さんと精神科医による人間分析』。法然・親鸞・道元などの肖像画から、容貌と内面の関係を探る『顔と人格』。いま注目の三人が、宗教性の多様な側面を通して、“私”と“他者”を語りつくす。現代人の苦悩を理解するヒントと、「呪いの時代」を生き延びる術がここにある。

登録情報

  • 新書: 299ページ
  • 出版社: サンガ (2011/9/22)
  • ISBN-10: 4904507975
  • ISBN-13: 978-4904507971
  • 発売日: 2011/9/22
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本屋さんで突然この本に出会って、なんだか分からないのですが時間を惜しむようにして、読みました。
この本は、対談本の様相を呈していますが、実は本の隅々から、こぼれおちそうな程の濃密な時間を過ごす為の
大事なヒントがふんだんに散りばめられています。 今、一回目を読み終えた所ですが今後、この本を常に手元に
おいて、ことあるごとに読んでみたいと思います。

ページを開くごとに、ゴツンゴツンと頭と脳内を刺激されて、辞書をひいているように注釈を読みつつ、じっくり
素敵な時間を過ごしました。

ありがとうございます。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By トップ500レビュアー
Amazonが確認した購入
文庫本につられてまた買ってしまった。
ところが、単行本の時とは全く異なる位相で反応してしまった。
それは主に仮面、顔、名前、意識、近代、宗教についてであり、それらにより具体(個々)と抽象(二項対立構造)が浮かび上がってきた。
そのさわりについて。
.予め(先取り)下絵を描いて予断を下す。これが予祝であり、祝福である。そして、そのことによりなにも起こらないこと自体、「喜び」である。

.絵の中には時間が塗り込まれている。過ぎ去った時間が。(磯江毅)

.肥田春充とか成瀬雅春とか超人的な身体技能の持主がいる。しかし、それを制御する「マニュアル」が存在しない。それは恐ろしく孤独なものであろう。

.親鸞の肖像画を見ていると巨大なエネルギーを感じる。実際に「悪人」がそこで「往生」してしまうだろう。思弁的ではなくて。道元についても巨大なものが内に滾っているものを感じる。それだからこそ。只管打座となったのであり非力な人がやるべきものではない。スケールが全く異なる。それに比べると現代人の要望は統合失調症の顔貌に近くなっている。

.芸能には秩序や流れを一変させる技法がある。笑ったり、泣いたりすることによって呪縛が外れる。

.近代は、呪術から脱出した宗教を高く評価することに特徴がある。しかし、それは何か人間にとって大切なものを一緒にドブに捨ててしまった。

暫く、至福の時に浸った。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
巻末の記述によれば、本書は2008年5月から2009年3月までに行われた内田樹・釈徹宗・名越康文の3氏の公開対談(3つの組み合わせができる)および公開鼎談をもとに大幅な加筆修正をしてできた本だそうである。

まず、対談と鼎談を時系列で並べず、本書のサブタイトルにもなっている「呪いと祝い」をテーマにした<内田樹×釈徹宗>対談を第一章に置いたことに編集上の工夫を感じた。

内田氏は第一章の冒頭から、話題の橋下徹大阪府知事(当時)の政治手法を学校における「いじめ」と同様のものであると喝破して読者を引きつける。
そして「社会正義の実現とは不正からの受益者を血祭りに上げることであるという思考(というより思考停止)」の我が国における「瀰漫(びまん)」を憂うのである。

さらに「ネット上に氾濫している攻撃的な言説のほとんどは僕の目には『呪い』に見える」という鋭い指摘によって、ネット社会が「呪いの時代」を形成している事実を巧みなまでに読者に実感させるのである。

ところで、内田樹氏は村上春樹の作品に造詣が深く、『村上春樹にご用心』というタイトルの「村上春樹論」まで書いている。
それほどのハルキ通の内田氏なので、本書でも村上春樹について言及があるが、なかには「本当か?」と首をかしげたくなるような物言いもある。
たとえば、「村上春樹は『風の歌を聴け』と『1973年のピンボール』の初期の二作品については、外国語訳を許可していないんです」というくだり。

というのは、ロシア・ポーランド文学者の沼野充義(東大教授)が『ロシアの村上春樹 −「モノノアワレ」から世界文学へ』と題するルポルタージュ(「文學界」2006年5月号掲載)のなかで次のように書いているからである。

 村上作品の外国語訳の歴史は(単行本の刊行記録を見る限り)一九八六年に始まる。この年に台湾で出版された『1973年のピンボール』の中国語訳(頼明珠訳)が、おそらく世界で初めての翻訳単行本である。

さらに沼野教授は、モスクワで日本文学を志しているという大学一年生のステパン君という若者から「僕はこれまで『1973年のピンボール』、『風の歌を聴け』、それから『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をロシア語訳で読みました」という話を聞いたことを同じルポのなかで紹介している。

沼野教授がその話を聞いたのは2006年2月だそうだから、ステパン君が読んだロシア語版は2006年以前に出版されたものだろう。
つまり、『現代の祈り』の対談・鼎談が行われる前、その翻訳はすでに出版されていたことになる。

その後の2008年にも、『風の歌を聴け』と『1973年のピンボール』を収めた作品集のロシア語版がエクスモという出版社から出ている。
本には、Copyright Харуки Мураками(ハルキムラカミのロシア文字表記)とマルCマーク付きで印刷されている。

要するに、この二作品の外国語訳(少なくともロシア語訳)は、対談・鼎談当時も現在も、まちがいなく世の中に出まわっている。
そして村上春樹がそれを「許可していない」ということも考えにくい。

その理由は、村上春樹に関するロシア語のサイトを見ると明らかである。

村上作品のロシア語サイトは「harukimurakami.ru」と入力すればたくさんヒットできる。
そのなかには翻訳家たちが運営しているとみられるサイトがある。

何より驚かされるのは、そのサイトでは『1973年のピンボール』や『風の歌を聴け』はもちろん、その他数多くの作品をロシア語で読むことができるということである(課金なし)。

村上春樹のサハリン紀行が写真入りで紹介されているページまである。
タイトルは「海辺のハルキ」。

実は、このサハリン旅行は、村上作品をロシアで精力的に紹介しているドミトリー・コワレーニンという翻訳家の招待で実現したことが『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』(村上春樹・吉本由美・都築響一著 文春文庫 2008年)で明らかにされている。
この点からも「海辺のハルキ」が村上自身の許諾を得たページであることは容易に推察できよう。

村上春樹の特集をしばしば掲載している「文學界」は2010年7月号でも『1Q84 BOOK3』の徹底分析をテーマにした鼎談を掲載していた。
鼎談は「村上春樹の"決断"」というタイトルで、作家の新境地を練達の三人(内田樹、都甲幸治、沼野充義)が読み解くというもの。

この鼎談で内田氏は、残念ながら初期二作品の外国語訳の許可に関する話題を提起しておらず、したがってその真偽も不明のままである。
是非、練達の三人にこの問題の解明をお願いしたい。
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