魅力的な内容が詰まっている。
第三章顔と人格から響いてきたことの一部。
美について。
絵画や造形にとってのよい対象、つまり作家の欲望を喚起するのは形態的に完成しているとかバランスがいいとかでなく、作家が埋めなければいけないような非常に誘惑的な空隙があるということだ。
人間について。
人物判断の基本は声、人間的な成熟度がわかる。(聞きしろの幅)
顔について。
.親鸞の顔の輪郭がぼやけている。身体が細かく割れているのだろう。(精神病者の妄想は極めて定型的で一緒にしゃべるのに退屈する。表情も硬い)身体的ポテンシャルが破格に高く強烈な感化力(共振する能力)を持っていたのだろう。
.赤ん坊や子どもも輪郭がぼやっとしている。
.小津作品の役者の顔の日本人はもうどこにもいない。
ベトナムやタイの映画には豊かな豊かな、もう枠なんかないこっちまで豊かになる顔がある。
.戦後すぐの小学生の笑っている顔は感動的。子どもの口がでかく全身で笑っている。一斉に笑い身体を共有している。
.現代の若者は「こだわり、プライド、被害妄想」で固まっていて表情も硬い。他者と共振する能力が弱まっている。