アート界をあらゆる側面から捉えるべく、膨大なインタビューとフィールドワークを元にしたルポタージュ。現代のアート界を取り巻く環境やそれに関わる人を理解するには最適の本。
構成や内容そのものについては良本である。
ただし、日本語訳に問題がある。
・まわりくどい表現や無理に芝居調にした会話(台詞)が多い。
37歳の人の言葉で「○○”したところでしてね”」と年寄りのような表現を使ったりしている・
・特に強調するところでもないところに’’が横に振っていたりする。これが無意味に多い。
前後をどれだけ読んでもそれが強調されている意味が理解できない。
・インタビューした登場人物の呼び方の整理がついておらず、重要でない人物でもファーストネームと
ファミリーネームがその時々で混在するので、いちいちこれは誰だったかと何度も確認しなければ
ならなかったりする。
・文章のつなぎが下手で、内容が現代のルポタージュなのに表現が古い。
読者を想定しない独りよがりの翻訳になっている。
翻訳者のプロフィールの文を見ればその一端が垣間見える。
内容の割りに読むのに時間がかかるので、原文を読んだ方がわかりやすいと思う。