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まるで日本の現代っ子について語られているようである。しかしこれは、実存主義の祖とされているセーレン・キルケゴールが、19世紀のデンマークの社会を分析したものである。「水平化」してしまった当時の社会を批判し、さらに、人生は主語のないおしゃべりの連続であり、本当に黙することのできる者だけが本当に語ることができ、行動することができる、と公然と大衆批判を展開した。「最近の若い者は・・・」という言いまわしをよく耳にするが、キルケゴールが本書を執筆したのは32歳の時というので、二重の驚きである。
本書は元々、小説『二つの時代』を論評した『文学評論』の一部である。したがって、このことについての知識がない方は、巻末にある翻訳者の解説を先に読むことをお勧めする。最後に、全体の4分の1の比重を占める訳注は、非常に詳しいが、読みにくいのが唯一の難点、と付け加えたい。