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珈琲とエクレアと詩人 スケッチ・北村太郎
 
 

珈琲とエクレアと詩人 スケッチ・北村太郎 [単行本(ソフトカバー)]

橋口幸子
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,260 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

小説『荒地の恋』(ねじめ正一著)のモデルとなった、詩人北村太郎の知られざる日々の佇まい。
詩人北村太郎は港の人が敬愛する詩人のひとりで、エッセイ集『樹上の猫』『光が射してくる』を刊行している。その北村太郎と鎌倉の同じ家に暮らしたこともある不思議な縁で、著者は親しく交わる。日々の飾らない優しい詩人の姿や暮らしぶりを淡く、ぬくもりのある筆致で描いた好エッセイ集。画家山本直彰によるエッセイ「北村太郎の白」を収録。

著者について

■著者紹介/橋口幸子(はしぐち・ゆきこ)
鹿児島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し校正を担当した。その後独立してフリーの校正者として長年活躍する。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 120ページ
  • 出版社: 港の人 (2011/4/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4896292316
  • ISBN-13: 978-4896292312
  • 発売日: 2011/4/18
  • 商品の寸法: 18.8 x 13 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 439,596位 (本のベストセラーを見る)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ねじめ正一さんの「荒地の恋」を読んでから気になる北村太郎。
あの田村隆一と中学生の頃からの友人、そして、詩人「荒地」のメンバー。
そんな友人であり、同志の、その中でも綺羅星だった田村隆一の奥さんと
激しい恋に堕ちた人・・・。

彼と同じ家(その恋の相手の明子さんが大家と知れる)に間借りして、
身近に彼を知っていた女性のエッセイ。

抑えた筆致で「北村さん」をスケッチしていく。
抑えて抑えて書く文章の中に、彼女の「北村さん」を想う気持ちが溢れてくる。

彼女は4Bの鉛筆で記憶の中の「北村さん」の横顔の線をなぞっていく、
その鉛筆の線からふわぁっと体温をもった北村さんが立ち現れてくる。
そして、優しげで悲しげな微笑を浮かべて、「やぁ」と言ってくれそうな、
そんな気がしてくるのです。

「北村さん」を知らない私も、「北村さん」に無性に会いたくなっている。
そして、実際に、なんだかお会いしたような気になっている。

そんな本でした。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By k
鎌倉の小高い丘の上の家を通り抜ける柔らかい風と湿った空気や
観光地の観光客が気付かない生活感のある古い住宅街の匂いが、
この本の中にありました。
見たことを忘れてしまった家、探しても見つけ損ねてた街角、
何度通っても見過ごしてしまうそんな空間が、
何故かとてもリアルに身近に感じてしまう本でした。
久しぶりに小町通をぶらっと歩いてみようかな。
ヨレヨレのベストのじいさんにも優しくなれそうです。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 いままで作家や詩人にまつわる話なんて、脚色だらけだと思ってバカにしていましたが、これはほんものです。
 実はここ15年、ひょんなことから知り合ったある文学者が亡くなって(北村さんではなく)、あれよあれよという間に評論家と出版社と遺族と文学ファンが偶像を作り上げるのを見てしまったんです。まったく人間、恐るべし、です。今まで交友録、後日譚、伝記の類は、脚色2, 3割と思っていたんですが、事実は隠すわ(年譜から故意に落とす)、捏造するわ、脚色8割なんですよ!これはきっと過去の文学者もそうだったんだな、と愕然としました。(文学研究者の方、心してくださいね、きっとソーセキやオーガイだって例外じゃないですよ)
 ところでちゃっかり、これはほんものだと断言しちゃったんですが、それはひょんなことから私も北村さんと知り合って(作者とは時期が違うようです、知らないことばかりでした)、そのときの空気が確かにこの本にあったからなんです。もちろん、そんなのおまえの思い込みだ、とか、人間は多面的でおまえに見せたのもその一面にすぎない、とか、それぞれの北村さんがあっていい、とか、罵声を浴びせられそうですが(それでかまいませんが)、語られたものが常にある種の「物語」であるとしても、それですべてを一律に相対化する、というのはちょっとどうかな、と思ったので、言っちゃいました。事実をちりばめて創作したものと、自分が関わったことを自分の責任で誠実に書こうとしたものとの違いくらいは認めてもいいんじゃないでしょうか。やっぱり味噌と糞は分けるべきだと思うんですよ。
 ところで、私は北村さんとは、文学的交友ではなく、出版的な交友でもなく、利害関係もなく、恋愛関係もなく、ラーメンを作ってもらう関係でした(おいしかった)。その頃を思い出しちゃいました。それでラーメンを作ってみて、ふと思いました。でも、この本の作者って、北村さんを大切に思い出しながら書いたんなら、つい筆が走る、というか、美化したくはならなかったのかなあ、と。一所懸命、自制してたのかなあ、と。
 そこで、気づきました。これは作者によって選ばれた形式と表現だったのだ、と。
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