この作家さんの購入は初めてでしたが、表の陸裕さんの絵柄が可愛らしく
ついつい購入してしまった一冊です。
あとがきに書かれていましたが、作者さんが攻め側に力を入れてしまったというのは、
納得!この作品は准教授・杉崎の魅力なくして語れない作品。
自分の講義で五回遅刻したら落第と公言している杉崎は『冷血の麗人』
と学生に言われるほどの噂を持つ准教授。
家庭の事情で五回目の遅刻をしてしまった田中三郎はそんな完璧な彼の弱点を知ってしまい、
落第を見逃してもらう代わりに彼の身の回りを世話することになるんですが・・・
三郎はとってもいい子!!
家族想いで、友達には慕われててかつ杉崎の弱点を知って逆に親しみを持ち、
彼の世話をせっせと焼いている姿はもうオカンそのもの。
そんな温かい彼の行動で愛情に飢えていた杉崎がほだされ、独占欲をあらわにしていく姿はなんともほほえましい。
独占欲も大人のドロドロとしたものではなく子供がダダをこねているものに近いし、
その姿を三郎が杉崎に諭して納得させている姿をみるとなんというか三郎が杉崎を見捨てられないのはわかるな〜と思います。
しかし、そこで終わらないのが准教授・杉崎。
三郎の行動で自分の三郎への気持ちが好意に気づき三郎も同じだと勘違いし、彼の行動はエスカレートして・・・
(しかも三郎は気づいていないあたりが、おかしい(笑))
あげく三郎の友人、阿佐美・一ノ関・斑目や杉崎の同僚・溝部を巻き込んだりとなかなか楽しい展開になっていきます。
三郎も最初は杉崎の行動に悩みますが、自分の気持ちに気づいたりと2人の距離は近づいていきます。
基本、2人の世界で話は展開していくのでライバルが出たり、ハラハラしたりする展開はないのですが、
始終安心して読める作品でした。
それにしても、三郎の友人・一ノ関の絵は壊滅的なんだろうな・・・と読みながら思いました・・・
しかもそれを杉崎に心の中で指摘されるあたり相当なんだろうな・・・。