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王女の涙 (新潮文庫)
  

王女の涙 (新潮文庫) [文庫]

大庭 みな子
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

鬱蒼と樹木が繁る都心の高台にある古い屋敷に、父と娘と混血の美少年が住んでいる。桂子の亡くなった夫が気にしていた〈王女の涙〉の香りはそこの庭から放たれていた。一時帰国の桂子は、その香りと日本的な家屋の佇いにひかれて、この敷地内にある部屋を借りた。少年の父親は古井戸に身を沈め、娘の母親は自殺という痛ましい過去…。官能的で挑発的な匂いが誘惑する愛の悲劇。

登録情報

  • 文庫: 261ページ
  • 出版社: 新潮社 (1992/10)
  • ISBN-10: 4101344116
  • ISBN-13: 978-4101344119
  • 発売日: 1992/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 712,692位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
〈王女の涙〉という名の花は、夜になると濃密な香りを放つ。その香りに魅せられるかのように、夫を亡くしたばかりの桂子は東京のとある屋敷の一棟を借りる。その屋敷の持ち主である笛子は、父を誘惑し、母を殺した女への復讐心に取り憑かれている。彼女の母親は、庭にある桂の木で首を吊ったのだと言う。あの世とこの世の境のような場で起こる、数奇な出来事。幾つになっても消えることのない人の性、忘れられることのない記憶。どこからか糸を引く過去から誰も逃れることなど出来ない、その台詞が心に残った。
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By 存尾
形式:文庫
 アメリカ在住で一時帰国している桂子の視点から書かれた部分がほとんどなのだが、途中彼女の友人歌子の視点になる箇所が少し混ざる。他の人物の心理描写もわずかだがあり、この混ぜ方が視点の一貫性を損なっているだけのような感じがして、少々気になった。
 話の中心は、登場人物の一人により計画された破局を最後に用意し、そこに向かって収束していくタイプである。その破局は偶然が重なって、計画者の予測よりも大きなものになってしまい、なかなか派手なクライマックスである。大庭みな子は以前に短編集『三匹の蟹』しか読んだことがなかったので、こういうミステリ的な構成を持った作品だとは思わなかった。まあ、その破局に向かうストーリーだけにはとどまらないのだが。
 ところで「王女の涙」という花は、WEBで見るとサクラランであるとの説が出てくるが、一方このサクラランについてちょっと調べた限りでは、夜強い香りがするといったことは触れられていない。さて、どうなっているのやら。
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