騎士になるための最後の試験の夜に、謎の声に誘われて、訳がわからないまま、冒険へと踏み出した騎士候補生ティウリの旅は、自分が託された使命や、本当の敵が誰かわからないまま、西へと向かう。道中、彼の前に現れる人たちは、敵なのか味方なのか。あるいは、信じて良い人なのか、警戒すべき人なのか。
架空の国を舞台に描かれたファンタジーではあるが、魔法や怪物などは登場せず、少年ティウリが、自分自身で考え、あるいは人に助けられて、前進していく。そして、最高の道連れピアックと出会い、友情をはぐくみながら、ついに使命を果たし、その謎も解き明かされる。
少年騎士ティウリが、冒険によって、たくましく成長していく様子が描かれ、困難に出会った時の気持ちも、丁寧に表現されていて、物語に入り込んでしまった。
これまでに書かれていたレビューを読んで、興味をひかれて読み始めたが、まったく期待を裏切らない物語だった。
上巻のレビューに書かれているように、もっと早く読みたかった。もちろん、大人になった今読んでも、十分に楽しむことができたが、私が子どもの頃に翻訳されていたら、まちがいなく夢中になり、主人公ティウリやピアックは、心の友になっていただろう。
続編の
白い盾の少年騎士〈上〉 (岩波少年文庫)も、楽しみに読みたいと思っている。