動物が大好きで大学教授を兼務されるアメリカの児童絵本作家マケリゴットさんの算数をテーマにした愉快な動物絵本です。作者はライオンの王さまの食事会の物語を読者である小さな子どもたちが読みながら分数と倍数を理解出来る様にとても上手に工夫されています。
初春の頃のある日アリが初めて王さまライオンから食事会への招待状をもらいます。礼儀正しいアリは当日時間丁度に到着しますが、他の8匹の客が皆遅刻して来た上に意地汚く食べ散らかす最低な食事マナーなのを見て驚き呆れ返るのでした。
他の動物たちは体の小さな順に、コガネムシ、カエル、インコ、イボイノシシ、カメ、ゴリラ、カバ、ゾウの8匹で、新入りのアリに対して常連客だからとばかりにみんないばって冷たい態度を取りますのでアリさんがどうにも可哀そうになります。王さまライオンから食後のデザートに出されたケーキを、体の大きなゾウから順番に半分に切って自分の物にして行くのですが、幾ら体が小さいからといっても最後のアリさんまで来る頃には・・・・当然予想がつきますよね。でも、作者は心が優しくて可哀そうなアリさんをこのまま放ってはおきません。次に王さまへケーキをお返しするという話がまとまると今度はアリさんがトップになって、そして何と他の動物たちが愚かにも深く考えずに見栄を張るのです!結果は火を見るより明らかで、みんな本当に大変な事になりますが、まじめで正直者のアリさんだけは最後に普段通りで落ち着いていられるのですね。この絵本の帯には洒落で「算数がだいすきになる?」と疑問文が書かれていてユーモラスでおかしいです。算数が好きになると保証は出来ませんが、いたずらに見栄を張らないで自分らしく分相応でいる事が大切だよと教えてくれる動物絵本をあなたも楽しんでお読みくださいね。