★キワモノ映画の醍醐味をたっぷりと堪能させてくれた一篇である。大昔?に劇場かTV放映で観賞した記憶が少しずつながら鮮明に甦りつつありますが、とにかくツッコミ所満載の強引きわまりないデタラメな展開に開いた口がふさがらなかった(苦笑)。お話がいささか脱線しますけど、この作品の舞台になっているメキシコと言えば、〈ルチャ・リブレ〉の聖地。大のプロレス・ファンなら、メキシコプロレスの事だとわかる。ディアブロ・ベラスコやミル・マスカラス、コンデ・コマ=(前田光世)等の人気実力派トップスターたちが大活躍を繰り広げ、その華麗なる技の応酬と見せ場の連続にたちまち観客を虜にした。メキシコマット界においてルチャ・リブレは由緒ある伝統文化なのである。さて本題に入りますが、よもやコノ作品までDVD商品化される何て想像もつかなかった!。それも良心的な低価格なので財政が苦しい消費者としてはありがたい。とりあえず発売元に感謝します。ビデオメーカー様でしたっけ、本当にサンキュー!。ほんのちょっと内容をお復習をすると、ヤバそうな雰囲気ただよう悪魔の科学者(C・リケルメ)がスポーツマンの死体にゴリラの脳髄?を移植し、狂暴なモンスターに仕立て、人間の生命を延ばすという異常な研究をしていた。科学者を逮捕すべくメキシコ警察のロブレス警部(C・アルヴァラード)は親友のプロレスラー、ギルレモ・サンタナ(W・ルビンスキ)に協力を要請、囮捜査を開始するが、先手をうった科学者はロブレスの裏をかき、科学者の罠によってギルレモは試合中に不慮の死をとげる。そして科学者は死体安置所からギルレモの遺体を盗み出し、ゴリラの脳髄をサンタナの脳髄と入れ替え工夫を凝らし?改造。その結果、身体を再び復活させる事に成功する!。無敵のモンスターとして蘇生したギルレモは次第に常軌を逸した狂乱ぶりを発揮しはじめ、恐怖に怯える人々に対して手当たり次第に襲いかかる。果たして結末は如何に?。という怪物怪奇ホラー映画で、獣人ゴリラ男を作り出したマッドドクターならぬ、マッドサイエンティストの、いわゆる〈狂える天才〉をテーマにしているのが狙い目としては結構面白い。ついでにメキシコ文明の風俗にも触れられる。性格的にはご存知『フランケンシュタイン』のバリエーションみたいなモノであるが、その定番的な部分にモンスターをめぐる騒動とプロレスを融合させた所が目先の変わった趣向。しかし、プロレス自体はあくまでも酒のツマミ?みたいなもので、特に相乗効果は無い。アメリカの刑事アクションによくある、囮捜査サスペンスを扱った場面や上司と部下が事件の解決案をめぐって意見の対立をする構図もわりと見応えがある。威圧感満点の獣人ゴリラ男さんの不気味な特殊メーキャップと大量のヨダレ?のグロテスクな描写が凄まじい。約80分程度の手頃な長さも助かる。全体的に出来映えはC級以下で、フェルナンド・メンデス監督の水準的な演出にも不手際な部分があるし、低予算のヘンテコなジャンク・ムービーらしいお粗末さも目立つが、馬力のある荒削りな展開は認めてよろしい!☆。