感動、という点では前作"悪魔の手毬唄"には及びませんが、こちらも相当の名作。 娯楽性と完成度という点においては"犬神家の一族"をも上回っていると思います。 殺人の犠牲者たちの描写がもっとも華麗(?)に映像化されているのは本作です。あの生首が宙を舞うシーンは、子供の頃見ていたら絶対トラウマになっていただろうな。
この作品で特に光っているのは若かりし頃の大原麗子さん。 私と同世代の大部分の人間にとって、大原麗子という女優さんを知ったのはNHKの大河ドラマ"春日局"を通じてだったと思うのですが、この作品では彼女はまだ20代。 長い黒髪とやや低めの声が本当に魅力的です。 それから、あまり話題に上ることがないようですが、"犬神家-"に続いて二度目の登板、坂口良子さんが最高にカワイイ! 大原麗子さんが憂いを含んだ深窓のお嬢さんなら、こちらは元気いっぱいの庶民派おねえちゃん。
ほかにも、レギュラー脇役陣の一人、草笛光子さんの女歌舞伎舞台もバッチリ決まっているし、司葉子さんの清楚さ、大地喜和子さんの憎憎しさ、デビュー後間もない浅野ゆう子さんのクレージーな力演など、美しい衣装に身を包んだ女優さんたちの活躍が目立つ一篇です。