初回公判まで接見等禁止措置が取られる中で、4畳の独房で紡いだ思索を克明に記す。著者は拘置所で、それまで「腰を据えてしたかったけれども、時間に追われてできなかった」ことに取り組んだ。神学や哲学の古典をじっくりと読み、ドイツ語やラテン語の勉強に励んだ。学術書を中心に約250冊を読破し、原稿用紙5000枚、大学ノート62冊のメモをまとめている。
著者は、自身や鈴木宗男衆院議員の逮捕は、小泉純一郎前首相が指揮した国策捜査以外の何物でもないと結論づける。社会制度を変えていくためには国策捜査が必要であり、両者は「公平配分モデル」から「傾斜配分モデル」へ、「国際協調主義」から「自国中心主義」へという小泉政権による国家路線の転換を推し進めるためのターゲットとなったと分析している。
「4島一括返還」論が主流の北方領土問題では、著者らは「2島返還」「2島先行返還」を掲げた私的外交を行ったと非難された。だが、それは事実誤認として拘置所内から反論した様子もうかがえる。
(日経ビジネス 2007/02/05 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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