歯に衣着せぬ言論で注目される著者が、社会風俗から政治、スポーツ、専門の文学まで、幅広い知見を駆使して縦横に語り尽くした最新エッセイ集である。
近所の商店街で出会った店員や客のユニークな言動を描く「永福町の人びと」、自ら映画音痴と告白しつつ、どうしても台詞の誤りが気になる「映画の間違いあれこれ」、ことばの意味論に始まって女性美の基準、はたまたもてない大女から持ちかけられた共闘話にまで発展する「『十人並み』の謎」、地域特有のまじないに背筋を凍らせる「石川五右衛門の謎」など、のっけから皮肉な笑いと目からウロコの小谷野節が炸裂。また、「名著推薦」では中野好夫『蘆花徳冨健次郎』の復刊を望み、ディケンズの『荒涼館』、室生犀星の『随筆 女ひと』などを独自の視点で紹介する。
生活編、政治社会編、ことば編、文藝編、名著推薦の5部構成で、全62編。主に『文學界』『新潮45』『月刊ランティエ』『週刊朝日』などに掲載されたものから精選・収録した。
著者のブログ名であり、本書のタイトルでもあることわざの出所は、本書の「あとがき」で。
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