招き猫亭と号するご夫妻(一般市民とのことですが)の猫アートコレクションのオールカラーの図録と、
猫の歴史や作家・作品解説、美術史の専門家の寄稿等から成るとても楽しい本です。
作品の数はゆうに300を超えているようです。「好きか?嫌いか?」という基準で選ばれるそうですが、
浮世絵、油彩、水彩、版画、木彫等々あり、猫たちの姿もリアルだったり、猫らしい形を具えていなか
ったり、可愛らしかったり、ものすごい迫力があったり…、とにかく多種多様で、こんなにもいろんな
猫がいるんだと、その広さ深さに感心します。作家たちがまた豪華で、スタンラン、レオナール・フジタ
(藤田嗣治)、歌川国芳、シャガール、藤島武二……等々、大家が多数。初めて見る日本人作家のお
名前もたくさんありましたが、美術の世界には疎いので名のある方々であっても実はよくわかりません。
それでも、猫アートの世界にはとっぷり浸れるわけで。
猫の祖先から始まる猫の歴史についてもご自分で書かれるとは、招き猫亭小銀さんはすごいですね。
作家・作品解説も小銀さんの手になるもので、作家の猫エピソードを知ったり、招き猫亭さんのコレク
ション拡充の過程を垣間見ることができたりして、興味深く読みました。
お宅には本物猫も10頭いるとかで、まさに猫まみれ。招き猫亭さんの猫と猫アートに対する並々ならぬ
お気持ちがこの本から伝わってきます。