この本を初めて見かけたのは大学の図書館でした。
他の本にまぎれて一冊だけ異色を放っていたのを手にとり、近くに腰掛けて読み始めたとたん、夢中になって最後まで一気に読んでしまいました。
かわいさんの文章のうまい事! その上今市子さんの魅力的な挿絵。
("イラスト"とか"カット"という軽い言葉では言い表せません)
主役の二人はもちろん、脇役の隅々まで個性的で興味を惹かれます。
ここに一つの世界があり生きているのだと感じました。
文章のかたちだけ巧みにみせかけることのできるBL書きさんは何人もいますが、内容もハイレベルなものがどれだけ少ないことか…。
この本は紛れも無く本物です。
全体的にしっとりと穏やかでありながら、決して単調ではないストーリーは、何度読み返しても初めて読むような新鮮さを味わわせてくれます。
その後、私はこの本をすぐ購入し、続編ももちろん手に入れました。