清松みゆき、さすが大御所といったところでしょう。
普段は最高得点なんてよっぽどのことがない限り付けないのですが、平均点が実情にそぐわないと思えたので、☆5としています。
さて、リプレイの“使い方”としては「1.実際にプレイする際の参考書」「2.他国にない独特なジャンルの読み物として楽しむ」という2種類があるかと思いますが、清松みゆきのシリーズは、どちらも安定して高いレベルを保っていますね。
猫の手シリーズ1巻を読んだときには、「期待した程ではないか?」と思えましたが、あにはからんや、2巻以降で充分期待以上に魅せてくれました。新品で買うだけの価値がありました。満足です。
ところで、「読み物としては先にいわれるとしらける」という意見がありますが、著者がよく持ち出す論として、「シミュレーションゲームでないのなら、TRPGでは敵の戦力はPCと互角以上にならないのが原則」というものがあります。GMはPLよりも割り切った戦術が打ち出せること、PLとしては一人でも死者を出してしまえば「負け」であるために100%に戦力を発揮することができない(ような戦術を取らざるを得ない)ことなどが理由です。(よっぽどPLが致命的な戦略ミスをやらかしたりしない限りは、という但し書き付きですが)
だから、単純な駒の力関係だけは手加減せざるを得ない。つまり、「正面から戦術なしでぶつかればPCが勝つ」ようにしなければならない。ということでしょう。
(そのため、駒の力関係=戦力以外の場所で本気を出すということになるわけですね)
清松みゆきのいう「PCが勝つ予定」の主旨はそこにあると思います。
第一、PCが勝つ予定にならないシナリオというのはそもそも問題ではないかと思いますが……。