割とおもしろい本だった割にはなにもコメントがないので書きます。
まず、ドイツのキリスト教に関してはダークでホラーな噂をいっぱい聞いています。
まずアルプスの少女ハイジのオープニングテーマなどで有名なヨーデルですが
本場では悪魔払いの意味があるそうです。サンタさんとセットで大きな袋を持った男?がやってきて
サンタのリストに載っているよい子にはサンタのプレゼントが
悪い子は男の袋に入れて拉致されるのだそうです。
信心するにも税金がかかるため(教会税)、現在表向きは無宗教の人が殆どなのだそうで…
このお話のポイントは教会です。本来は神聖なものの象徴の教会ですが、この話の中ではなぜかまがまがしいもの、ありうべからざるものの象徴のようです。
主人公の少年には町の人々から魔女と呼び習わされるおばあちゃんがいて、このおばあちゃんが大けがをして運び出されるところからこの話は始まる。この少年の住む町の教会は数年前に焼け落ちで以来、新しい牧師が派遣されることもなく野ざらしのまま放置されている。そして雪が降り、町は孤立し、外部へと連絡を取る手段すらなくなってしまう。次第に町の人の心を闇が、恐怖と暴力が覆い尽くす…連絡の取れない隣の町の病院で意識の戻らないおばあちゃんだけが鍵を握るらしいのだが…
お話としてはジュブナイル向けのようなので宗教観などはあっさりした記述しかないのですが
私は薔薇の名前とかとても好きだったので、この辺もっとねちっこく描いてほしかったです。
だけどレジーやその他の猫たちのかわいらしさとけなげさがお話全体からあふれ出していて、ストーリーのダークさを補ってあまりあるので、★5にしました。表紙や本文中の猫のイラストもとてもかわいいです。