近年のJ-ROCKシーンに暫く失望していた私だが、 このアルバムの完成度の高さに感銘を受け、 初めてレビューを書くことにした。 実直に、 お笑いの方々が横から音楽の世界に入り込んで来ることには元々抵抗があった。 だがしかし、 彼等は例外である。 吉本芸人達が道楽でバンドをやっているというのは、 偏見であり、大きな誤解である。 殊に、 全ての楽曲製作及びアレンジメントを行っているのはサウンドプロデューサーでもあるドラマーのelsa氏であり、 その作曲センスや編曲の才覚は礼讚すべきである。 イントロダクションが長くなったが、 本題の内容に入る。 まず、 80年代〜90年代半ばにかけて一世を風靡したビートロックやポップスを彷彿とさせるキャッチーなサウンドがとても心地良い。 ヴィジュアル系と名乗らなければ、 間違いなく正統派ロックバンドであろう。 名曲揃いだが、 特に「雪痕」や「花」は、 後世に残したい渾身のバラードである。 因みに歌詞はロンブーの彼が手掛けているが、 解り易くストレートで心に滲みる切ない歌詞から、 少し難解な詞書きまで、 彼の知的さや人生哲学が詰まった言葉撰びが素晴らしい。 更に肝心なヴォーカルに関してだが、 お笑い芸人になる前に、 あるコンテストでベストヴォーカリスト賞を受章したという噂をその昔聞いたが、 確かに歌唱力はお墨付きのものである。 実際にライヴでもハイトーンがきれいに出ているし、 ヘッドボイスとミックスボイスの使い分けも熟せている。 ロックを普段聴かない人にも、 10代からお父さんお母さん世代にも、 是非お勧めしたい、 必聴の一枚です。 追伸:私は回し者ではありません。 レンタルでも中古でもいいので、 とにかく推奨します。